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2016年10月号 違反行為の下命・容認と処罰

違反行為の下命・容認と処罰

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 今年の3月に発生した山陽自動車道のトンネルでのトラックによる追突死亡事故で、トラックを運転していたドライバーに過労運転を下命・容認したとして、トラック運送会社の運行管理者が逮捕されました。そこで今回は、道路交通法における違反行為の下命・容認の内容等を紹介します。

下命・容認の内容等

  • 違反行為の下命・容認とは
     道路交通法第75条において、使用者や運行管理者などの自動車の運行を直接管理する地位にある者は運転者に対して、次に掲げる違反行為を下命・容認してはならないことが定められています。
  •  ●無免許運転
     ●最高速度制限違反
     ●酒酔い運転・酒気帯び運転
     ●過労運転・麻薬等服用運転
     ●大型車等無資格運転
     ●積載制限違反運転(過積載等)
     ●放置駐車
     下命・容認とは、過労運転の場合でいえば、連日の長距離運行業務などで運転者が過労状態にあるのを知りながら運転を命じたり、あるいは運転者が過労状態で運転するのを黙認していたような場合です。

  • 下命・容認に対する罰則
     違反行為の下命・容認をした場合には、下命・容認した使用者等は違反の種類に応じて、右表のような懲役や罰金の刑事処分を受けることになります。
     もっとも重い処罰は、「酒酔い運転」と「麻薬等服用運転」の「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」ですが、「過労運転」の場合も「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」という重罰が科せられます。
  • 自動車の使用制限処分
     違反行為の下命・容認をした場合には、一定期間自動車の使用制限処分を受けることになります。
     酒酔い運転・酒気帯び運転、無免許運転、過労運転・麻薬等服用運転、大型車等無資格運転については、6か月を超えない範囲、それ以外の最高速度制限違反、積載制限違反運転、放置駐車については3か月を超えない範囲で使用制限処分を受けます。(道路交通法施行令第26条の6)
  • 違反行為の下命・容認による事業停止処分(国土交通省の処分)
     違反行為の下命・容認をした場合には、道路交通法での処分だけでなく、貨物自動車運送事業法に基づく国土交通省の処分も受けます。
     「貨物自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について」(国土交通省通達)のなかで、次の①及び②のいずれにも該当する場合には、違反営業所等に 処分日車数による行政処分等のほか、7日間の事業停止処分を付加すると規定されています。
     ①事業用自動車の運転者が、過労運転、無免許運転、大型自動車等無資格運転、
      過積載運行又は最高速度違反行為を行った場合
     ②事業者が①の違反行為を命じ、又は容認していたとして都道府県公安委員会から
      道路交通法通知等があった場合
     以上のように、違反行為の下命・容認に対する処罰は厳しく事業経営に大きな影響を及ぼします。過労運転の防止はもとより、法令遵守した適正な運行管理が求められます。
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。
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