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2014年7月号 物流業界の景気回復、実現のためには豊富な人材が不可欠

物流業界の景気回復、実現のためには豊富な人材が不可欠

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物流を支えるのは実輸送…、誇りを持って万事にあたろう

イメージ01  物流業における人員不足は4月以降も解決の目処が立たないまま、さらに深刻化の色が濃くなって参りました。全日本トラック協会の調査による企業人員の不足状況は1~3月の判断指数が70、特に近畿・九州で不足感が高く、4~6月に至っては「大幅に不足」24%、「やや不足」36%と1~3月よりさらに悪化しています。しかしながら、人手は喉から手が出る程欲しくとも、高すぎる軽油の価格やコスト増にあっては、新年度以降の採用を見送らざるを得ない、という企業も多いようです。また3月までの増税前駆け込み需要にも、人材不足の影響で十分な対応が取れなかったとする運送会社も少なくありませんでした。

 消費税増税前の駆け込み需要は、スーパーやCVSを始めオフィス機器や家電量販店など、あらゆるところで物量の増加につながる活気を見せました。生産メーカの配送センターや倉庫業者から“業務好調”“入出庫高上昇”などの声も多く寄せられ、元請レベルの企業における“増税特需”の恩恵が明らかに。しかしながら一方で、運賃値上げ交渉ができなかった物流業者からは、荷主の荷物をさばくため、「実質的に減益となる輸送や逆ザヤで車両を確保した」といった声も聞かれました。他にも「ドライバー4人が同業者から引き抜かれ、既存のオーダーすらこなせなかった」とか、 荷主が運送会社であるため、燃料サーチャージをお願いしても「ウチも値上げ分なんて収受できていないから」と、取り合ってもらえないなど、思わずため息が漏れそうな話ばかり。ただ、これが大手の場合だと状況も随分変わってきます。不採算荷主との取引辞退や運賃値上げなど強気の対応も、増税を機に実現させた特積み業者は少なくありません。いまだBtoB(企業間取引)の世界にいる実運送事業者には、これら増加分の運賃が多少でも流入することなど有り得ないのでしょうか。

 百貨店や旅行大手、また家電業界における増税後の反動はすでに少しずつ減り、消費も回復しつつあるようです。これらと関わる物流業者の間からも、仕事が着実に増えて行く様子を実感する声が聞かれるようになってきました。しかしながら現段階では、大手と中小が手にする実収益の差はそれぞれが抱える人材のボリュームに比例するかの如く、まだ開いています。夏場の商戦や夏季休暇を控え、今なお運賃交渉さえ進まぬ運送業者も過半数以上を占めています。国の対応を待つ間ももどかしい今、人材確保のために無理をしてベアに踏み切る中小事業者もあるようですが、それで課題が抜本的に解決するとは、経営者自身も考えておられぬことでしょう。解決策を大手に習うのであれば、胸を張って正当な運賃収受を主張したり、赤字を伴う仕事を見直す、など我が身を削る策と決別することの方を選びたいものです。まずは物流の基盤を担うことにプライドを持ち、確実な輸送を保証する事業者であることを堂々と売り込みましょう。実際、輸送力確保を求める荷主は結構多く、Web KITや各組合、ネットワークを通じ、引き合いに出るケースもあるようです。

 己に不利な戦況の時こそ、一歩引いて全体の状況を把握し、相手(他社)の現況を正確につかむ事が必要です。まず業界のみならず社会全体の最新の情報は大手中小に関わらず貪欲に吸収し、知識を蓄えておきましょう。アンテナを網羅し、働きかけを怠らなければ、必ず最適なポジションが見つかるものです。皆様方にはもっともっと実物流を前面に出し、経済の力強いけん引役であることをアピールしていただきたい…、さらにはこの様な高い志を全社員が持てるように企業内部に向けた働きかけも実施するべきでしょう。50年後には8千万人台まで減少すると言われる日本の人口。早々に若年労働力を確保し、優秀な幹部に育てていく必要がますます出てきそうです。ひとりひとりの“やる気”が集結すれば企業は必ず強くなれることを、まず皆でしっかりわかり合っておきたいものですね。

リクルートジョブズ発表、ドライバー時給高止まり、不足解消せず

イメージ02  リクルートジョブズ(東京都中央区)が5月23日に発表した4月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」によると、三大都市圏の物流系ドライバー・配送業務の平均時給は973円で前年同月比13円(1.4%)増、前月比で2円(0.2%)増。また、車両・ドライバーの不足状況は、消費増税前の駆け込み需要が解消しても依然として続いており、これら時給の高止まりも少なからず影響を与えていることが見てとれる、としています。

 調査は、リクルートジョブズの求人情報メディア「TOWNWORK」「TOWNWORK社員」「from A navi」に掲載された求人情報のうち、アルバイト・パートの募集時平均時給を集計したものです。
物流作業は945円で前月比が2円(0.2%)減となり、3月に比べてやや落ち着いたものの、昨年の同時期との比較では16円(1.7%)増と、高い水準を維持していることになります。フォークリフトオペレーターなどの構内作業は958円で、前年同月比20円(2.1%)増、前月比2円(0.2%)増となりました。
三大都市別では、首都圏でドライバー・配送が1003円で、前年同月比9円(0.9%)増、 前月比2円(0.2%)増。同じく物流作業が969円で13円(1.4%)増、2円(0.2%)増、構内作業が976円で16円(1.7%)増、前月も同じとなりました。
東海はドライバー・配送が929円で1円(0.1%)減、4円(0.4%)減、物流作業が910円で16円(1.8%)増、8円(0.9%)減、構内作業が950円で30円(3.3%)増、9円(1%)増。関西はドライバー・配送が939円で35円(3.9%)増、3円(0.3%)増、物流作業が915円で20円(2.2%)増、5円(0.5%)減、構内作業が939円で24円(2.6%)増、2円(0.2%)増でした。

全日本トラック協会、インタンクの新設・増設の助成受付開始

イメージ03  全日本トラック協会は5月26日、燃料高騰対策の一環として、昨年度同様「自家用燃料供給施設整備支援助成事業」を実施すると発表しました。7月14日から31日までの申請期間となります。

 この事業は、燃料の安定的な確保に取り組むトラック運送事業者やトラック運送事業協同組合・トラック運送事業協同組合連合会が軽油供給施設(インタンク)を新設・増設する場合、費用の一部を支援するものです。助成要件は「軽油専用タンク(埋設型)の設置を伴う自家用燃料供給施設の新設、増設または増設を伴う代替を行い、2014年4月1日~2015年3月10日までに市町村(各市町村地区消防組合など)より危険物取扱所の完成検査済証の交付を受けるもの」と規定されています。

 助成金の予算枠は8,000万円で、軽油供給施設の新設(設置1か所分のみ)の場合は100万円、軽油専用タンクの増設、増設を伴う代替は30万円の補助を受けることができます。公募期間内に申請が予算総額を超過した場合、1件あたりの助成額を減額することもあるとのことです。店頭価格が高騰する中で、今制度を活用し、インタンクを設置することで共同購買を進め軽油購入価格を減少させることもできると考えられています。

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