運送RMニュース - バックナンバー

2014年3月号 品質向上を実現するのは豊かな人材

品質向上を実現するのは豊かな人材

オリジナルファイルのダウンロード(PDF)

人が集まる企業には“やりがい”があふれている!

イメージ01  多くの業種で人材確保の必要性が高まっています。このほど帝国データバンクがまとめた「人手不足に対する企業の意識調査」によると、人手不足によって今後需要増への対応が困難とする回答割合が建設業に次ぎ運輸・倉庫業で高い割合を占めました。この調査に回答したのは全国で22,884社。うち36.8%が正社員不足、24.2%が非正社員不足を訴えています。ちなみに運輸・倉庫業では、正社員不足が47.6%と約半数、非正社員不足が37.3%にものぼりました。正社員不足のトップは建設業ですが、運輸業倉庫業でも同じく現場社員の不足が顕著となっています。また運輸・建設業で今後、需要増への対応が困難とする回答が多いのは、共に震災復興や、オリンピック関連工事を想定しているためでもあるでしょう。物流業の平均年齢が年々高くなるとともに、深刻化する労災問題や長時間労働、人材不足への具体的なアクションに向けた取り組みが不可欠となって参ります。ここでもう一度見直したいのが、社員の定着率向上。職場を去りたくない、とか仕事が面白い、などやりがいのある奨励制度や環境整備を再検討する必要はないでしょうか。トラック運輸事業にとって、乗務員は経営の根幹を支える大切な人材ですが、その不足が近年深刻化しつつあるのは、特に大型車両での輸送に携わる20・30歳代若手乗務員の分野です。またそれに伴う高齢化問題も、長距離幹線輸送を中心に将来への影響が懸念されるところです。平成19年の道路交通法および免許制度の改正で、一番大きな影響を受けたのは、おそらく総重量8トン未満の車両を運転する乗務員の確保ではないでしょうか。改正当時、運輸事業で用いられる営業用車両の台数は約110万台。このうち最もよく使われるのが、車両総重量~8トン未満の車両、台数にして約40万台と、全体の3分の1ほどを占めています。以前は8トン未満の車両なら普通免許で乗ることができましたが、御存知の通り改正により5トン以上の車両を運転するには中型免許の取得が必要となりました。これら免許制度の改正も加わり、乗務員不足に拍車がかかったとも言われています。11トン以上の大型車両を運転する乗務員の確保についてはどうでしょうか。同じ不足でもこちらには、免許制度改正とはまた別の要因が潜んでいます。それは大型車両固有の運用形態にありそうです。主に長距離輸送となると、乗務員が自宅に帰るのは週に2、3日ほどになることも。そうした業務は30歳以下の若手乗務員からは〝辛い仕事〟と受け止められてしまうようで、その結果若い人が寄り付かない職場となってしまったようです。

 荷物はあるのに運ぶ人材がいないー、困り果てた中小運送業経営者の中には業績が上がっているわけでもないのに、人手を呼び込むため無理をしてベアに踏み込む方々もおられます。アベノミクスで沸き立つ一部大手のそれと違い、まさに我が身を削っての苦肉の策でしょう。ただこれらの手段も本当の意味での解決に結びつかぬことは誰もが知るところ。どんなに美辞麗句を並べ誘い込んでも、辛い仕事が楽に変わる訳ではありません。厳しい現実に勝るやりがいや働きやすさって何だろう、ということを考えてみる必要がありそうです。(人手が足りない事業所=定着率が悪い、という傾向はありませんか?)ここ何年も人材募集をしていない、という業者だって何社も存在します。歴史ある運送会社ほど難しいと言われる内部改革ですが、企業存続と発展のためには思い切ったメス入れが不可欠であることは間違いありません。新たな人材を外に求める以前に、会社内部の慣習的な仕組みや報酬体系も含め、“現従業員が改革を望んでいる部分はないだろうかー”、との疑問を抱くことから人材定着率向上は実現に近づいていくと思われます。経営者の苦悩を自ら声に出して訴え、どうすれば安定した収益の確保につながるかを目的とした改善策を社員にも尋ねてみましょう。“給料を上げて欲しい”を実現するためには、体系的な努力も必要であること、それに向かって現場・リーダー・経営者の行なうべきことなどが語り合って行くうちに、わかってくるはずです。課題解決の原点はコミュニケーションにありそうです。

運送契約の書面化実現へ

イメージ02  国土交通省はトラック運送契約の書面化を推進するため、貨物自動車運送事業輸送安全規則および標準運送約款を改正、書面化推進ガイドラインを制定するとともに、荷主(経済団体)・元請け・利用運送事業者への要請(通達など)を1月22日付で公布、4月1日から書面化の本格的な運用を行うことになりました。併わせて荷主勧告の運用も強化する方針です。輸送安全規則の改正は「適正な取引の確保」を新たに条文に加え、「条件が明確でない運送、直前または開始以降の条件変更、契約にない付帯業務を防止するため、適正な取引確保に努めなければならない」としており、そのために書面化が効果的であることを明示しています。

 書面化ガイドラインにおける昨年案からの修正点は、一般積み合わせ運送や産業廃棄物運送などは対象外(貸切に限定)に、FAXやメールのやりとりは印紙税の課税対象とならないこと、付帯業務料の定義などを具体的に記載しました。荷主などへの協力要請内容は、安全を阻害する要因となっている事例を示し、これらを是正するため安全規則改正やガイドラインを制定し、運送条件にかかわる重要事項の書面化を進めると明記しています。併わせて荷主勧告の運用を強化する方針もしめしています。荷主勧告の対象となる行為を重点的類型と定めるとともに、これまで協力要請→警告書→荷主勧告の順に発動していたのを、重大性に応じ、即荷主勧告、警告書を発する場合もあるとする内容に改正しました。協力要請は、全日本トラック協会(元請け)、日本経団連および日本商工会議所(荷主)、貨物利用運送事業者団体(通運連盟やJAFA、JIFFAなど)に対して行います。

 貨物利用運送事業者団体に対してはこのほか、運行管理者の選任義務のない事業者も運行管理者講習を受講するなど最低限必要な安全に対する知識を得て欲しいこと、安全を阻害するおそれのある行為は監査や事業改善命令の対象になることも加えました。

日通総研、企業動向調査発表

 日通総研は1月24日、12月調査の企業物流短期動向調査を公表しました。調査によると国内向け出荷量「荷動き指数」は、2013年10~12月実績ベースで、前期(2013年7~9月)実績より12ポイント上昇して+19に。また2014年1~3月見通しでは、3ポイント低下して+16と見込まれています。2014年1~3月輸送機関別「利用動向指数」は。国内航空では引き続きマイナスとなり、利用の減退が続きますが、その他の輸送機関ではプラスを示しており、総じて堅調な荷動きが見込まれています。

 2013年10~12月実績の業種別『荷動き指数』は、全15業種中、食料品・飲料が唯一マイナスを示し、消費財卸がゼロ水準で、残り13業種がプラス。2014年1~3月見通しでは、食料品・飲料、消費財卸がプラスに浮上する一方、過半数の業種でプラスが縮小するとしています。このように総じて荷動きの拡大が見込まれるものの、業種によってはやや一服感がみられています。

 輸送機関別『利用動向指数』は、全輸送機関において、前期(2013年7~9月)実績よりも上昇。ただ、一般トラック、特別積合せトラック、宅配便では小幅な低下がありました。また2014年1~3月見通しでは、全輸送機関において『荷動き指数』の小幅な悪化が見込まれています。運賃・料金の動向は全機関において上昇方向に動き、引き続き全機関で『動向指数』がプラスとなる見込み。とくに一般トラック、特別積合せトラックでは『動向指数』が2ケタのプラスとなり、増勢がさらに強まりそうです。

TOPページへ戻る

おすすめコンテンツ

  • 地域AD倶楽部
  • ベルマーク運動
  • 運送ラボ
  • 建設ラボ
  • フード&アグリラボ
  • ケア・フレンズ
  • ベストケアサポーターのご紹介
  • eco now
  • インターリスク総研