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2014年2月号 品質を高め、体力ある企業としてスタートを切る!

品質を高め、体力ある企業としてスタートを切る!

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運賃回復も輸送力確保が課題、全ト協緊急調査で実態が明らかに

イメージ01  国内景気の回復基調も後押しし、運賃は緩やかに上昇を初めています。しかしそれでも現在の運賃平均は、昭和60認可運賃の下限程度で、回復といっても数パーセント程度に留まり、燃料高騰分をカバーできるほどではありません。全日本トラック協会が先に行った「トラック輸送に関する緊急調査」で、今の業界の実態が明らかになりました。2013年12月期(18日現在)に「貨物量が増えた」事業者は約4割にのぼること、また同時に今年1月以降「輸送力が確保できない」とする事業者も34.5%にのぼることもわかりました。ただ、貨物量が景気回復基調を受け堅調な中で、運賃の上昇はその増加と必ずしも比例してはいません。今回の緊急調査は、全ト協が四半期ごとに行っている景況感調査とは別に、2013年7~9月期の緩やかな景況感改善を踏まえ、「車両の稼働状況を把握するとともに、今年4月の消費増税を控え輸送実態を知るため」のものです。

 全国各地のトラック経営者からアンケートによる回答を得た結果は、先の貨物量増加(39.6%)という実態に加え、車両の稼働率も大型車両で4割、小型車両でも3割近く上昇しています。しかしながらこれら好ましい傾向も、運賃の上昇が伴わないうちは、安定することもあり得ません。一部改善はなされていても、業界の景気を押し上げるまでには程遠い現在の運賃状況は、残念ながらいまだ発展途上といったところでしょう。

 このように多少の明るさを見せ始めた、とも言えそうな運賃上昇の兆し―、その一方でドライバーの平均年収は昨年より減少傾向にあります(運輸労連調査による)。年収300万円以下のトラックドライバーは全体の30%と、昨年より1.3ポイント増加。500万円以上は逆に1ポイント程減少していることを考えると、全体的に年収が減ってきている事実は否定できません。また年収が低いと、相対的に労働組合への加入率も低くなっています。このままでは今後労働条件や環境が是正されうる可能性は、さらに少なくなってくるというもの。これら悪循環を何とか断ち切って行かねば、業界の人材不足は永久に解決できないことでしょう。真の景気回復に伴なう物量の回復、さらには規制緩和やTPPによる競争激化といった大きな波に立ち向かう体力も、豊富な人手なくしては考えられません。“運賃を上げるから、何とか輸送力を確保して欲しい”とする荷主も出ているのに、乗ってくれる人がいない・・・、何とももどかしい状況であります(余談ですが、路線バス業界でも、この傾向は顕著にあらわれています)。月間拘束時間293時間を守りつつ輸送を確保していくためには、今までの“人材対応”を1から真剣に見直す必要があると言えるでしょう。ただ、燃料高騰や人手確保に対応できるほどの運賃上昇は、残念ながら一般的にはまだまだ見込まれておらず、引き続き企業の工夫と努力に頼らざるを得ない状況が続きそうでもあります。それでも歩みを止める訳にはいかぬ今、何かを捨て何かを得る、思い切った舵取りが経営者には求められているのです。安い運賃で、ようやくひとつの仕事を貰うより、他にはないサービスと誠意で安定した契約を掴むことを考えましょう。苦しいのは皆同じ、それでもこのような折の踏ん張りこそ、必らず回復期のいち早いスタートダッシュにつながるはずなのです。お客様から声のかかる企業にふさわしい工夫で、チャンスをつかみたいものですね。

トラック事業者の人手不足、長期的な課題へ

イメージ02  運送業界における人手不足・車両不足が懸念されていますが、これが及ぼす影響が長期的にも大きな課題となり始めています。国土交通省は、バス運転者の確保・育成に向けた検討会を12月20日に立ち上げましたが、「トラックについても考えていく必要がある」としています。

 関東運輸局管内の今年度トラック増減車数は、11月までの累計で1214台。前年同期の1961台に比べても6割水準―、11月は664台の増車がありましたが、貨物量が増加傾向にある割には“決して多い数字とは言えない”、としています。これまでトラック運送業経営者との意見交換でも、仕事はあってもドライバーが不足しているとする声が決して少なくありませんでした。トラック台数の伸びが少ないのは「人手不足の影響で車両が増やせないのでは」との見方も当然できそうです。

 同局は先月、関東トラック協会との共催により、パートナーシップ構築セミナーを開催しました。トラック事業社を上回る141社の荷主企業が参加、会場は満杯となり一部参加を断るケースにまでなったとのこと。セミナー後の個別相談会で、荷主からは契約の書面化や燃料サーチャージに関する質問も多く出され、「目前に迫った問題として取り組んでいるという感触を受けた」とコメントしています。いずれにせよ荷主が以前の聞く耳を持たなかった状況から一変した態度を示している点は、大きな前進とも言えそうです。それだけ荷主も、物流の確保や運転者の確保に苦慮し始めているということでしょう。

 首都圏では雇用が厳しくなる中、コンビニエンスストアの出店が増えています。またネット通販なども引き続き好調で、輸送需要は今後も高まることが予想されています。そのような中、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、人件費が上がっている建設業に運転者など人手を取られる懸念も生じ始めています。他にも「人手不足でコンビニのサービスが悪くなった、居酒屋でも人集めが大変になった」という話も出ているとか。

 この先運輸業に待遇面での改善が見られぬ場合、輸送力の確保がさらに困難になるとの懸念は益々膨らむことでしょう。

第12回グリーン物流パートナーシップ会議、山九など22団体を経済大臣表彰へ

 第12回グリーン物流パートナーシップ会議が2013年12月12日、東京国際フォーラムで開催され、今年度の優良事業者表彰と優良事例の紹介が行われました。経済産業大臣表彰には、“内陸コンテナターミナルを活用したコンテナ往復利用によるCO2削減の取り組み”として、輸出者(クボタ)、輸入者10社(東芝、アシックス、イトーヨーカ堂など)、船会社6社(ケイラインジャパンなど)、ターミナル会社2社、輸入海貨・コンテナ陸送業者2社(山九など)および茨城県の総勢22団体が表彰されました。

 会議の冒頭、世話人をつとめる杉山武彦成城大学教授は、京都議定書第一約束期間を過ぎても「運輸部門はこれまで大きな貢献を果たしてきた」としつつ、大震災後の化石燃料依存の高まりにより「今後も運輸部門は取り組みを強める必要がある」との見解を示し、「一層の工夫、より多くのグリーン物流パートナーシップ会議への参加が必要になる」と述べました。

 経済産業省の松島副大臣は、「アベノミクスを津々浦々に広げるため、CO2の削減とともに産業競争力の強化へ頑張ってもらいたい」とし、さらに国土交通省の加藤物流審議官も「物流の効率化とCO2削減を同時に進めるには、企業単体だけでなく、連携が不可欠。総合物流施策大綱でも連携強化がうたわれている」と強調しました。

 グリーン物流パートナーシップ会議は、荷主と物流事業者の連携による取り組みを支援するため2005年に発足、今年で8年目を迎え、現在3200を超える会員が登録しています。これまで荷主と物流業者との共同取組を推進、大きな成果を出しています。

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