運送RMニュース - バックナンバー

2013年3月号 事業強化、まずは問題解決から

事業強化、まずは問題解決から

オリジナルファイルのダウンロード(PDF)

好景気の風を、運送業界へも呼び込みたい

イメージ01

 久々に登場した90円台の円安に順調な株価の上昇…、安倍政策に対する期待の高さがそのまま表れたような景気が続いています。むろんいまだ楽観できるほどの材料ではない、としても長年“期待”という単語に縁遠かった日本経済に、何かしらの明るい道すじができるきっかけとなれば、それだけでも効果は大でしょう。

 年明けから業界にもひとつの明るい光りが射しました。懸案だった中型免許問題について、その見直しを意識した取り組みを警察庁が開始。若者の就職機会を抑制することにつながるなど、業界以外からも見直しへの要求が多い今件は、すでに社会的にも大きな問題としてとらえられています。今年3月までに実験・実証結果をまとめ、検討に入るとの発表には久々に期待も沸いてくるというもの。関係各所の根気強い訴えも突破口を開かせた一因です。明るい成果が望まれるところです。

 ただ、トラック運送業界に存在する問題は他にも山積しており、解決に向けての努力もまだまだ続けて行く必要があるでしょう。現実とコンプライアンスとの狭間で、経営者の悩みは尽きることがありません。例えば人材の問題。物流業、特に運送業に、活気を呼び込むことが先決とばかりに、若い働き手を増やそうとしても、全産業中最も平均労働時間が多いとされるこの業界(ちなみに給与は8番目です)、就職先としての人気も落ち込んだままです。イメージアップのための努力はこれからも続くでしょうが、人材確保以外の分野でも各社独自の工夫や挑戦は重要です。まずは先の労働時間問題。全国平均の151.4時間をクリアしている企業はともかく、現社員のためにも是非解決したいところです。ただ、立ちはだかるのは“荷待ち時間”の存在。お客様である荷主がからむ問題であるだけにそう簡単には参りません。昨今物流コスト削減が主流になっている荷主業界に物申す勇気が必要になってきますが、一部業種でほぼ慣習化している“荷待ち料金”制度を導入してもらうよう、働きかける価値はあるはずです。

 環境問題に安全確保、さらには災害や異常気象対応のBCP策定など、課題解決に向けた経営者の歩みが今年もすでに始まっています。全社員の意思を統一し、太いエネルギーの柱を築き上げることで成功へのけわしい道のりも、より平坦なものへと変わることでしょう。2013年の取り組み、さらにはその先の戦略を早い段階で明確にし、実現に導きたいものですね。

第3回物流施策大綱の有識者委員会開催、物流コスト競争力向上を

イメージ02  2014年度からの新物流施策大綱策定に向けた第3回有識者委員会が1月21日開催され、物流事業者からのプレゼンテーションが行なわれました。川崎陸送の樋口惠一社長と結城運輸倉庫の結城幸彦社長が運送業を代表し、物流コストが他国に比べ割高となる現状を説明しました。樋口氏は、トラックが配送先やコンテナヤードなどで待つ時間が長時間化している現状を説明、「走っている時間はごくわずか」と稼働率が著しく低くなっている現状を指摘しました。実際の運送日報を示し、配送先での3時間半の待機、さらに荷降ろしに3時間、積み込みに4時間50分かかっている事例を挙げました。さらに東京港青海、横浜港コンテナターミナルの待機時間一覧表をもとに6割以上の車両が1時間以上も待機しており、そのため車両の行列化に恒常化、交通問題化が発生している現状も説明。

 韓国との比較で、ドレージ回転数が5分の1、コンテナ料金が10倍となっていることを強調しました。対策として欧米で導入されている事前予約の導入やドレージ費用の減額、施設の効率的な運用なども紹介しました。続いて結城氏はトラック業界の現状と課題を説明。貨物輸送量が減少する中で燃料費、保険料、高速料金などの高騰、人材不足や荷主からの値下げ要請が絶えないことを述べました。中心となる30台規模の事業者がほとんど赤字で、インフラとしての物流が危ういと警告、その上で(1)生産性向上につながる道路網の整備(2)若年労働者を確保するため中型免許制度の見直し(3)駐車場、荷捌き場の確保(4)高速道路料金値下げ(5)車両関係税の見直し(6)石油関連税の見直し…などを訴えました。

賃貸貨物施設市場、中長期的に賃料上昇傾向に

 シービーアールイー(CBRE、東京都港区)は1月23日、首都圏、近畿圏の大型マルチテナント型物流施設の市場動向(2012年第4四半期)を発表しました。

 それによると、首都圏の大型マルチテナント型物流施設の2012年第4四半期の空室率は、第3四半期比で0.9ポイント下落して3.7%となり、第3四半期の上昇分(1ポイント)をほぼ相殺、特に既存物件では、第3四半期比0.7ポイント下落の2.5%、2004年以来の過去最低水準を更新しました。

 既存物件全般で空室消化が進んだことに加え、第4四半期に新規稼動した物件がテナント入居決定率75%でスタートし、高稼働となったこともポジティブ要因と考えられています。2013年に首都圏で新規開業予定の大型マルチテナント型物流施設は、過去5年の平均と比較して、年後半を中心に2倍という高い水準となっているとのこと。コンビニエンスストアなどの新規出店拡大に伴う物量の増加もあり、賃料は中長期的に上昇傾向となることも考えられるとしています。

TOPページへ戻る

おすすめコンテンツ

  • 地域AD倶楽部
  • ベルマーク運動
  • 運送ラボ
  • 建設ラボ
  • フード&アグリラボ
  • ケア・フレンズ
  • ベストケアサポーターのご紹介
  • eco now
  • インターリスク総研