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2018年8月号 酷暑の時期に災害による停電でエアコンがダウンしたら

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■寒さ対策より暑さ対策のほうが難しい

 一般的に高齢者施設の大規模災害の備えでは、「暑さ対策」よりも「寒さ対策」の方が優先されています。災害備蓄などを見れば、「暖を取る」ための備品が多いことからも明らかです。しかし、最近では、寒さより暑さの方が命にかかわる深刻な事態が増えてきています。寒さ対策は毛布や寝袋で身体を保温し、火を焚いてお湯が沸かせればなんとかなりますが、暑さ対策には有効な手段がないからです。今年のような異常高温で、エアコンが3日間ダウンしただけで、施設利用者が熱中症で命を落とす危険が大幅に増してしまいます。

 2003年にヨーロッパが熱波に見舞われた時、フランスでは1万4000人が死亡し、その大半が高齢者だったそうです。この年の8月のパリの平均気温は30.8℃であり、平年の平均気温18℃を12℃も上回る驚異的な暑さ(東京では珍しくありませんが)で、死亡者の大半が熱中症で亡くなった高齢者だったのです。では、震災などで停電になった時、施設ではどのような暑さ対策を講じたら良いのでしょうか?

自家発電機で厨房の大型業務用「冷凍冷蔵庫」を動かす

体温を下げて水分と塩分を摂取するには
 
ご存知のように、熱中症を防ぐには体温を下げて、汗によって失われる水分と塩分を補給することが大事です。経口補水液は簡単に作れますが、気温35度以上でエアコンも冷蔵庫も動かなければ、体温を下げることは至難の業です。備蓄の飲料水を浴びる訳にもいきませんし、温まってしまった水を浴びても体温を下げることはできません。

冷水と冷却剤で体温を下げる
 
様々な方法を試したところ、自家発電機で厨房の大型業務用「冷凍冷蔵庫」を動かし、飲料水や冷却剤を冷やす方法が有効であることが分かりました。頻繁に少量の冷水を摂取し、ガーゼに包んだ冷却剤を脇の下に挟み静脈内の血液を冷却することで、体温を下げることができます。詳しい冷却方法については、看護師さんを中心に勉強会をやると良いでしょう。

業務用「冷凍冷蔵庫」は発電機で動かせるか?
 
さて、厨房の大型業務用「冷凍冷蔵庫」は、小型の発電機で動かせるのでしょうか?供給電力は足りるのでしょうか?実は600リットルの大容量の業務用「冷凍冷蔵庫」が、たった300ワットで動かせるので、1000ワット程度の小型発電機でも十分役に立つことになります。ただし、業務用の電気器具はコンセントのカタチが一般のコンセントとは異なる場合があるため、確認が必要です。


      

  監修 株式会社安全な介護 山田 滋             ※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

 

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