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2016年 10月号 デイに到着した利用者の連絡帳を見る前に転倒して骨折
デイに到着した利用者の連絡帳を見る前に転倒して骨折

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■「連絡帳には今日1日歩かせないで欲しい」と書いてあった

 Hさんは、軽度の認知症がある85歳のデイサービスの女性利用者で、自力歩行ができる比較的自立度の高い利用者です。定年退職した息子さんと二人暮らしですが、再就職をしたため日中独居でお迎えの時には息子さんは居ません。  ある時、Hさんをお迎えに行きデイサービスに着いて、送迎車からの降車を介助していると少しふらつきました。職員が「階段は気を付けて下さいね」と注意して送迎車から降りましたが、エントランスに入るHさんは少し足を引きずっているようです。職員が支えようとすると、その瞬間に転倒してしまいました。痛みが激しいので受診すると、大腿骨を骨折していました。
 すぐに、相談員が息子さんの携帯に連絡を入れて、転倒骨折の事実を伝えると、息子さんは次のように言いました。「昨日家で転倒して“膝が痛い”と言っていたので注意していた」と。相談員は、「足の調子が悪いのであればそう言っていただかないと、こちらとしても配慮ができません」と、少し不満げに返事をしてしまいました。すると「何を言っているんだ、膝が痛むから今日は歩かせないで欲しいと連絡帳に書いておいたのに、読まないそちらが悪いんだろう」と息子さんに言われてしまいました。連絡帳はデイルームに着いてから読むことになっていたのです。

居宅で利用者に起きたアクシデントはデイでは分からない

◆デイでの事故防止のために家族の協力をお願いする

 デイサービスは入所施設と異なり、デイサービス利用時間以外は居宅で生活しています。ですから、デイサービスのスタッフがどんなにデイサービス内の事故防止に気を配っても、転倒などの居宅での出来事を知らなければ事故防止に必要な配慮ができません。デイサービスでの事故防止には、居宅でのアクシデントなどの事故の要因となる出来事の情報が必要不可欠であり、これら事故防止に必要な生活情報の提供について家族に協力してもらわなければなりません。
 では、居宅でのどのような出来事がデイの事故につながっているのでしょうか?また、どのようにしてこれらの出来事の情報を家族から提供してもらえば良いのでしょうか?

◆デイサービスの事故も原因の多くは居宅で起きている

 デイサービスで起きた事故のうち、居宅でのアクシデントなどが原因で起きているものはどれくらいあるのでしょうか?

  • 杖を買い替えたので使い勝手が違って不安定になり転倒した
  • 服薬が変更になってめまいが起こって椅子から転落した
  • 前日熱が出て寝込んでいたのでふらついて転倒した
  • 持病の関節リウマチが悪化して痛みが増し転倒した

 これらは、いずれも後から家族に聞いてわかった事故の原因です。つまり、家族がこのような利用者の生活上の変化に気付いた時点でデイに連絡してもらえば、「足が痛むのであれば今日はできるだけ座って過ごしましょう」というような配慮もできます。
 デイサービスでも入所施設でも、介護職員だけで何もかも抱え込んで事故を防止しようとします。しかし、家族の協力がなければ防げない事故はたくさんありますし、「事故防止には家族の協力が不可欠」という意識付けをすることも大切なことです。あるデイサービスではチラシを作成して、家族に居宅でのアクシデントの情報提供をお願いしています。

※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。
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