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2015年 9月号 「見守りの強化」よりはるかに効果的な骨折リスク対策を
「見守りの強化」よりはるかに効果的な骨折リスク対策を

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■リスク低減策を組み合わせて骨折の確率を減らす

 認知症が重い利用者で常時歩き回ったり、居場所を頻繁に移動する人がいます。これらの利用者の転倒事故を「見守りの強化」で防ぐことは現実的ではありません。これらの対策では、リスクを低減する3つの手法を組み合わせて、生活全体として骨折の確率を減らすことが効果的です。

 骨折リスクを減らす3つの対策
①精神不安などから発生する不要な歩行行動を極力減らす
 生活環境・生活習慣の見直しと、向精神薬の見直しなどで不要な歩行行動を減らす
②歩行中に転倒するリスクを極力減らす
 降圧剤・血糖降下剤の見直しや歩行環境の見直しで歩行時の転倒のリスクを減らす
③転倒した時骨折するリスクを極力減らす
 緩衝材・介助用バーやヒッププロテクターにより転倒した時の骨折のリスクを減らす

3つの対策それぞれでリスクが半分になれば 1/2×1/2×1/2=1/8
その利用者の生活全体の転倒骨折リスクは1/8に減るはずです

「見守り強化」による転倒防止から確率論による骨折リスク対策へ

《1》精神不安などによる不要な歩行行動を減らす
「徘徊」と呼ばれる無為な歩行行動は主に精神不安などから発生していますから、これらを改善することで不要な歩行行動そのものを減らすことができます。具体的には、利用者それぞれに合った生活環境や生活習慣への見直し、お気に入りリストの活用、体調の改善などです。一般に徘徊と呼ばれる歩行行動は、「居場所が無いこと(どこに居れば良いのか分からない)による精神不安」や、「行きたいところがあるのにどうやって行けば良いのか分からない」などの理由で発生しています。

《2》歩行中の転倒リスクを減らす
歩行中の転倒を減らすには、ふらつきの原因となっている服薬や体調不良を改善することと共に、安全に歩行できる環境を整えることです。具体的には、向精神薬の見直しによる目眩、ふらつきの改善、血糖降下剤による低血糖の改善、腰痛や膝関節痛の改善、杖や歩行器・履物・床材など歩行環境の改善などが有効です。

《3》転倒した時の骨折リスクを減らす
転倒を防止するのではなく、転倒した時の骨折リスクを減らす対策です。介護現場では、「転倒防止!見守り強化!」と転倒させないことばかり考えますが、転倒しても骨折しないような工夫も有用です。ベッド周りの介助バーや手すりで、骨折リスクを軽減できます。転倒時に手すりに捉まると衝撃を和らげることができるからです。また、ヒッププロテクターを装着していると大腿骨の骨折が軽減できます。床に低反発素材を敷くことも転倒時の衝撃を和らげ骨折防止につながります。

※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。
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