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2015年 2月号 防げない生活事故のリスクを家族に伝えるには
防げない生活事故のリスクを家族に伝えるには

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『リスクを伝えただけでは家族は理解してくれない』

施設がどんなに努力をしても防げない事故があります。なぜなら、利用者には生活動作があり生活動作には“生活上の避けられないリスク”があるからです。健常者であっても立って歩けば転倒のリスクがあり、食事をすれば誤えんのリスクは誰にでもあります。この生活上のリスクを取り除こうと無理をすれば、生活動作を制限し身体機能の低下(身体拘束)につながります。ですから、入所者の生活上避けられないリスクについて家族に理解してもらうことはともて大切なことです。最近では、入所時にリスク説明書を家族に渡し、押印を頂く施設もありますが、このようななやり方で本当に家族に理解を得られているのか疑問です。
 では生活上のリスクに対して家族の理解を得るためには、どのように説明をしたら良いのでしょうか?「生活上のリスクは防げませんので、事故が起きても当施設では責任を負えません」と説明したら家族に大きな不信感を持たれてしまいます。防げない事故のリスクを伝えるには、家族の賛同を得られるような伝え方の工夫をしなくてはなりません。

防げない事故のリスクを伝えるには防止対策とセットで伝える

◆リスクだけ伝えたのでは無責任な印象を与える

 家族に対して防ぐことが難しい事故を伝える時に、リスクだけを伝えても家族は聞く耳を持ちません。「そのようなリスクがあるなら施設はどんな対策をしてくれるのか」と考え,「防げないから何もしない」という施設の姿勢に不信感を持ってしまいます。つまり、家族に防ぐことが難しいリスクについて伝える時には、“防止対策とセットで伝える”ということが必須条件になります。「このような事故のリスクがありますので、施設として防止のためにこのような対策を講じています」と伝えて、初めて家族はきちんと話を聞いてくれます。しかし、話を聞いてくれたからと言って、防げないことを理解してくれる訳ではありません。では、防ぐことが難しいということを家族に理解してもらうにはどうしたら良いでしょう?

◆家族にも事故防止に対する協力を求める

 認知症の利用者の転倒事故など、防ぐことが難しい事故については、家族にも役割を持ってもらい事故防止に協力をしてもらうことが大切です。施設職員だけで全ての事故を防ぐことは無理があります。つまり、事故防止に対して家族にも協力を求め役割を分担してもらって初めて家族は生活事故の防止が難しいことを理解してくれるのです。「こんなリスクがあるので、私たちはこのような対策を講じています。ご家族もこのようにご協力いただけませんか?」と提案すれば、家族も当事者意識を持ってくれます。最近では、病院の入院患者も高齢者が急増し、転倒などの生活事故が多発しています。ある病院では、患者の家族に対して転倒防止への協力を呼びかけるパンフレットを配布しました。

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