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2014年 10月号 買い物同行で車椅子介助中歩道で後方に転倒、なぜ?
買い物同行で車椅子介助中歩道で後方に転倒、なぜ?

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穴に落ちたキャスターを上げたら支えきれなくなった

買い物同行で外出の際車椅子のキャスターが脱輪

 訪問介護のヘルパーが男性利用者の買い物同行のため車椅子介助で歩道を走行中、排水溝の蓋がありキャスターを上げてこれを越えた。次の瞬間歩道の穴にキャスターが脱輪し急停止、慌ててキャスターを上げようとティッピングレバー(ステッピングバー)を踏んだところ、キャスターが上がり過ぎ後方に大きく傾いたため支えきれずに転倒。ヘルパーは膝を突いて利用者の頭を受け止めたため、後頭部の打撲は免れた。

 事故の原因として次の点が挙げられた。「いつもとは違う経路を選んだので道路状況が不慣れだったこと」「脱輪した時ヘルパーがキャスターを上げ過ぎたこと」「ヘルパーが膝関節痛で踏ん張りがきかなかったこと」

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 ヘルパーには買い物経路選択と車椅子操作について指導した。本当にヘルパーのミスが原因だろうか?

キャスターを上げ過ぎると車椅子を支えられない?

◆事故状況を正確に再現すると…

 訪問介護事業所では事故の現場検証を行い、次のように事故状況を正確に再現した。

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◆事故前の利用者の姿勢だけ再現すると前後の体重移動が大きいことがわかる


 排水溝の蓋を越える時後方に体重移動(②)し、直後に脱輪し前傾姿勢(③)となる。直後にキャスターを上げられたため、再び後方に体重移動(④)。③の前傾から④の後方への体重移動が素早く反動で強く大きな力が後方にかかった。

◆転倒の本当の原因はヘルパーのミスではない

 この事故の本当の原因は、脱輪して急停止した時前傾姿勢となった利用者が、直後に後ろに体重移動が起こった(③~④)ため、反動で強い力が背もたれにかかり転倒したと判明。もともと屋外の車椅子介助では、段差・穴・突起物など路面状態は常に悪く、車椅子上で体重移動が起こりやすい。「脱輪してもすぐにキャスターを上げず利用者の姿勢を確認する」など、様々な場面に応じた対処方法のルール化が必要。

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