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2013年 4月号 認知症利用者の誤えんリスクは“詰め込み”だけではない
認知症利用者の誤えんリスクは“詰め込み”だけではない

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認知症利用者が肉団子を喉に詰まらせ窒息

「えん下機能は正常なので普通食」は正しいか?

 93歳の認知症の重い利用者Hさんが、肉団子(ミートボール)を喉に詰まらせて窒息して死亡しました。Hさんは食事は自力摂取でしたので、介護職がガチャンという音で振り向くと、Hさんがテーブルにうつ伏せになっていましたので、すぐに看護師を呼びました。看護師がHさんの口をこじ開けて口腔内を見ると、喉の奥にミートボールが詰まっていたので、吸引を施行しましたが効果がなく、すぐに救急車を要請しました。到着した救急救命士は、鉗子で喉の奥のミートボールを壊して掻き出し気道を確保しましたが、Hさんは既に亡くなっていました。

 認知症の重いHさんは、以前からたくさんの料理をいっぺんに口に詰め込むトラブルはありましたが、今回の事故は丸呑みしたミートボールが喉の奥(咽頭口部と咽頭後頭部)に詰まり、気道をふさいで窒息したものでした。家族は「ミートボールを切り分けて食べさせるべきだった」と施設の責任を追及してきましたが、施設では、「Hさんはえん下機能は正常で普通食であったので、事故の危険は予測できなかったので責任はない」と主張しています。

認知症利用者が喉に詰まらせるリスクのある食べ物とは?
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■認知症の利用者はなぜ食べ物を喉に詰まらせるのか?

認知症の重い利用者は、「食べ物の危険を認識して安全な食べ方で食べる」という能力が低下します。私たちは「大量の食べ物を一度に口に入れれば喉に詰まる」という危険を認識しているので少しずつ食べますし、喉に引っかかり易い食べ物は箸で切り分けて食べます。このように、私たちは食材に応じた安全な食べ方を無意識に選択していますが、認知症の利用者はこのような危険の認識が欠落し危険な食べ方をするようになります。

■ミートボールは危険な食べ物か?

認知症の重い利用者が丸呑みをして、喉の奥に詰めてしまう食べ物で一般的によく知られているものは「黒飴」「小さな饅頭」「いなり寿司」などがあります。では、ミートボールはこれらの丸呑みをすると危険な食べ物なのでしょうか?これらの丸呑みをすると喉の奥に詰まってしまう危険な食べ物の条件は次の3点です。

  • 直径2~4センチで塊で丸呑みし易いもの
  • 丸い形状で喉の奥にツルっと入り込み易いもの
  • 喉の奥に詰まった時除去しにくい表面が硬いものや密度が高いもの

ミートボールはこの3条件を備えており、認知症の利用者が丸呑みをして誤えんする危険を予測して、
切り分けるなどの配慮をしていれば事故は避けられたかもしれません。

■喉に詰まり易い食べ物とは?

管理栄養士の方に3条件に該当する食べ物を選んでもらいましたので、提供する時は切り分けるなどの
配慮をして、丸呑みによる誤えん防止への配慮をしてください。

里芋の煮物、肉ジャガ、一口大にカットした蒟蒻、南瓜、白玉、もち、団子、大福、ゆで卵、パン、ハンバーグ、焼売、柔らかくなってない煮物の人参、一口がんも、クワイ、黒飴、ベビーカステラ
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