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2012年 1月号 パーキンソン病の利用者が転倒し認知症発症?
パーキンソン病の利用者が転倒し認知症発症?

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転倒したことが原因で認知症を発症するのか?
パーキンソン病の利用者がデイで転倒、認知症を発症?

Mさん(65歳男性)は1年前に、手が震えるようになり大きな病院を受診したところ、パーキンソン病と診断されました。その後歩行にも障害が出てきたため、週3回デイサービスを利用することになりました。認知症はありませんでしたが、最近になって意味不明のことを言っている時と、しっかりしている時が交互にあり家族は心配していました。
ある日Mさんは、デイサービスで自力歩行中に転倒してしまいました。午前中はしっかり歩いていたのですが、午後から急に小刻み歩行となって、あっという間に転倒してしまいました。転倒した時テーブルに額をぶつけたので、家族連絡の上了解を得て受診しました。幸いケガはありませんでしたが、翌々日夜中に起き上がって「ねずみがたくさんやって来る」と大きな声を上げました。
その後も、「部屋に人がいる」などの幻覚を訴えます。家族は「デイサービスで転倒し頭部を打撲したことで、Mさんが認知症を発症した。責任を取って併設の特養に入所させろ」と要求してきました。Mさんは転倒時に脳血管に異常はありませんでした。頭部を打撲したことで認知症を発症することがあるのでしょうか?

Mさんはレビー小体型認知症かもしれません!
Mさんはレビー小体型認知症の可能性が高い

Mさんはデイで転倒し頭部を打撲しましたが、脳血管障害や頭部外傷を負った訳ではありませんから、転倒が原因で認知症を発症することはありません。Mさんは、もともとパーキンソン病ではなく、レビー小体型認知症であった可能性が高いので、まず専門医を受診し検査を受けることが大切です。
レビー小体型認知症は、アルツハイマー病と同様に、脳の変性による進行性の脳疾患ですから、問診による検査と補助的な画像診断で病名の診断をすることができます。

初期のレビー小体型認知症はパーキンソン病と同じ症状

レビー小体型認知症は、その存在が明らかになったのが比較的最近であり、診断ができる医師が少ないのが現状です。しかし、専門医も増えつつあり「パーキンソン病の半数以上、認知症の20%がレビー小体型認知症である」と推計されてます。
利用者の生活を良く見ている介護関係者も、早期にこの病気を認識し専門医への受診を促すことが大切です。専門医の治療や服薬により症状の発現を抑制したり、症状の進行を抑制できたりするので、比較的病態が安定し家族の負担も軽減できるからです。
※レビー小体型認知症は、1976年世界で初めて小阪憲司医師が発見した脳疾患です。

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《参考文献》「知っていますか?レビー小体型認知症」小阪憲司著

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