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2019年6月号 転倒事故の防止可能性を実験によって実証しました

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■職員がそばにいても転倒は防げない!? 

杖歩行の利用者の歩行介助時に、利用者が突然"転倒・骨折"した事故が裁判になりました。多くの裁判では「転倒の危険は予見可能であり、介護職員は転倒事故を回避すべき義務があったのにこれを怠った」として、施設側の過失を認定します。

しかし、歩行中に突然利用者がふらついた時に、"本当に転倒が回避可能だったのか"については検証されるケースはほぼありません。「介護職員が近くに居れば転倒事故は防げるはず」という判断をすることが大半なのです。"株式会社安全な介護"では、歩行介助中や見守り中の転倒事故のように職員が近くに居るような転倒事故で、どれくらいの確率で転倒が防げるのかについて実験を行いました。実験では、転倒の仕方や利用者と職員の距離など様々な状況で、転倒事故の防止可能性について実証しています。本データを活用し、「介護職員が近くに居たのであるから事故は容易に防げたはず」という主張に対して、「その転び方では転倒防止の可能性は○○%しかないから過失は見当らない」と根拠をもって主張するための活用を検討しています。

職員が近くに居ても転倒事故が防げないことを実証!

《1》歩行介助中の転倒防止実験

歩行介助中に利用者が突然バランスを崩した場合、すぐそばに付き添っている介護職員がどれくらいの確率で転倒を防げるのかを実験しました。転倒の仕方(転び方)は、“ふらつき”“つまづき”“膝折れ”の3種類で転倒防止の成功・失敗を記録。“ふらつき”による転倒では、比較的転倒を防止しやすいのに比べ、“膝折れ”による転倒は防止が難しく全く防げませんでした。

《2》見守り中の転倒防止実験

認知症の利用者が車椅子から突然立ち上がった場合、近くで見守っている職員がどれくらいの確率で転倒が防げるのかを実験しました。利用者との距離は1.5mと3.0mと変え、転び方は“すぐ転ぶ”と“一歩踏み込んで転ぶ”の2種類を試しました。“一歩踏み込んで転ぶ”というケースに比べ、“すぐ転ぶ”という転倒は防止が難しく、全く防げませんでした。





 監修 株式会社安全な介護 山田 滋             ※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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