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2018年12月号 大手住宅メーカーの’18年度中間決算にみる 住宅業界の現状と今後

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大手住宅メーカー6社(※)の、2018年度の中間決算が出揃いました。今回はこの決算データから、2018年度上半期の動向を振り返るとともに、今後の見通しについても解説します。
(※積水ハウス・大和ハウス・積水化学工業・ミサワホーム・住友林業・旭化成ホームズ。積水ハウスは1月決算、その他は3月決算。)

1.上半期実績、戸建はやや改善も本格回復に至らず、アパートは苦戦が鮮明に

  まずは、大手各社の'18年度上半期の販売実績を、戸建・アパートそれぞれで見ていきましょう。各社の主力である戸建(請負+分譲)の販売件数は、6社のうち積水化学工業を除く5社が前年比マイナスとなりました。販売実績は、前年度の受注実績を反映します。消費増税の延期もあり、苦戦が続いた2017年度の受注実績を、色濃く反映する結果となりました。戸建以上に苦戦が見られたのが、アパート販売です。6社すべて前年比マイナス、うち半数の3社は2ケタ減となりました。ここ数年間の活況により前年度のハードルが高かったことに加え、空室問題の報道や、地方を中心とするアパートローン厳格化の影響を受け、大幅なマイナスに終わっています。
 それでは、この半年間の市況を示す、受注実績はどうでしょうか。積水化学工業を除く5社が開示しています。戸建は、請負のみでは5社のうち4社が前年比プラスとなりましたが、請負に分譲をプラスした戸建トータルの件数では、前年比プラスは2社にとどまっています。徐々に回復の兆しを見せているものの、依然としてお客様の動きは重く、かつ上半期の時点では消費増税を見据えた動きも限定的であったため、本格的な受注回復とまでは言えない状況です。また、そもそも前年度のハードルが低いため、受注回復を実感しづらい面もあるかもしれません。
 一方アパートは、5社のうち2社がプラスとなったものの、残る3社がいずれも2ケタのマイナスとなっており、昨年からの市場低迷が続いていることを窺わせます。ただし、都市部を主戦場とする旭化成ホームズは2ケタ増であり、都市圏のアパート需要は比較的堅調であるようです。

2.通期予測、消費増税を見越してプラス予測が目立つ

 今度は、各社の'18年度通期の業績予想を見ていきましょう。まずは、販売件数の予測です。積水ハウスを除く5社が開示しています。戸建は、5社のうち3社が前年比マイナス、アパートは5社すべてが前年比マイナスの予測です。戸建・アパートとも、これまでの受注実績を踏まえたものと言えるでしょう。
 では、今後半年間の顧客の動きを見込んだ、受注の予測はどうでしょうか。積水ハウス・積水化学を除く4社が開示しています。戸建は4社すべてがプラス予測。上半期のマイナス幅が比較的小さいことに加え、消費増税による駆け込み需要も織り込んでいると思われます。アパートも4社のうち3社がプラス予測です。特に上半期好調だった旭化成ホームズは+15.5%と大幅な伸びを見込んでいます。

3.増税を見据え集客・受注とも活発化、早めのアクションによる囲い込みを

 足元の受注・集客の状況はどうでしょうか。10月15日、安倍首相が消費増税を予定通り実施する意向を示しました。この発表以降、お客様の動きが明らかに活発化しているようです。10月は集客・受注とも好調のメーカーが多く、特に集客は前年同期を大幅に上回りました。もともと集客は今年の年明けから、受注も夏頃から上向きの兆しが見られていましたが、10月に入り、このトレンドが一気に加速しています。いまだ延期の可能性は残されているうえ、前回並みの駆け込みが発生するかは未知数ですが、この半年間の住宅市場はある程度の活況が見込まれることは間違いないでしょう。特に集客に関しては、これから年明けにかけてピークを迎えると予想されます。潜在顧客に向けた積極的な販促仕掛けはもちろんのこと、これまで住宅検討を先延ばしにしてきた既存顧客の掘り起こしも重要になりそうです。各社とも集客には注力することが予想されるため、早めのアクションによるお客様の早期囲い込みが求められます。

資料作成:株式会社 住宅産業研究所
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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