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2018年5月号 住宅業界に広がるVR技術の活用

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 大手ハウスメーカーなどを中心に、住宅営業において最近注目されているのが、VR技術を活用した営業方法です。VRとは、「Virtual Reality(仮想現実)」の略で、コンピューターで作った映像の中に入り、現実のような疑似体験ができるのが特徴です。観光分野など様々な業種でVR活用が進んでいますが、住宅会社でも各社がVRを使った営業方法を相次いで発表しています。

1. D社は、ストック事業の新ブランドを発足し、VR遠隔接客ブースを導入

 大手ハウスメーカーD社はグループ会社7社と、既存住宅の売買仲介、買取再販、リノベーション・リフォームなどの住宅ストック事業を強化するため、グループ統一の新ブランドを1月に立ち上げました。新ブランドでは、新たに住宅ストック事業に関連する相談窓口を設け、全国のユーザーからの相談や要望に対応します。また、全国に展開する営業拠点網や不動産仲介ノウハウ、点検・リフォーム技術などのグループ力を活かしたワンストップサービスを提供するということです。
 新ブランドの目玉の一つが、VR技術を活用した内見サービスの導入です。グループ会社が運営するショッピングモールに、無人のVR遠隔接客ブースを住宅メーカーとして初めて導入しました。

無人のVR遠隔接客ブースは、VRと遠隔通話の技術を活用することで、ユーザーが不動産仲介店舗などを訪れることなく、物件を内見できるブースです。戸建住宅や分譲マンションなど最大500件の不動産物件について、VRゴーグルで物件の広さなどを確認できます。さらに、気に入った物件の詳細な説明が聞きたい場合には、ブース内に配備したタブレット端末を通じて、テレビ電話で直接営業スタッフと通話をすることもできます。D社では今後、グループが運営する商業施設にて、VRを活用した無人の接客ブースを展開する予定ということです。

2.S社は、業界初となる邸別自由設計のオリジナルプランをVRで体験

 大手ハウスメーカーS社は、最新のVR技術を駆使し、顧客向けのプレゼンを強化しています。S社独自のCADシステムとVR技術を連動させ、従来の間取り図やイメージ画像では伝えにくかった、広いリビングや吹き抜け空間、大開口部の雰囲気、木質仕上げの質感などを360度3DでVR体験することを可能としました。

これまで、モデルハウスやマンションギャラリーなどでは、VRを使った疑似体験ができる事例もありましたが、邸別自由設計のオリジナルプランを短時間にVR空間で体験できるように全国で実用化したのは、住宅業界初ということです。VR用データは、持ち帰ることもでき、自宅でスマホを使いVRの臨場感あふれる空間を体験できることで、家族での住まいづくりの夢や会話を弾ませ、住まいづくりのプロセスをこれまで以上に楽しんでもらうツールとしても活用されています。
さらにS社では、全国の展示場でモデルプランによるVR体験も実施しているということです。

3.A社では、体験型シアタールームを備えた打合せスタジオをオープン 

 大手ハウスメーカーA社は、2017年1月より、同社の東京営業本部内に、「内装・設備のショールーム」と、「体験型シアタールーム」を備えた打ち合せスタジオをオープンしています。
「体験型シアタールーム」は、主に住宅取得検討の初期段階の顧客を対象に、家づくりや新しい暮らしへの夢を膨らませてもらうための体験型映像施設です。前・右・左・上の4方向の壁と天井に配した連続型大画面スクリーンに360度の映像を映し出し、新商品や最新展示場などの約20事例の住空間を体験することができます。遠方の住宅展示場に足を運ばなくても、複数の展示場を体感することができるということです。また、4方向の連続型大画面スクリーンを使用することで、VR専用ゴーグルを装着していない見学者全員が同一体験を共有することができる点も特徴と言えます。
「内装・設備のショールーム」は、主に契約済みの顧客との打ち合わせ施設ですが、打ち合わせ用の個別ブースにも最新のVR設備が導入されているということです。

VR技術を活用することにより、店舗に足を運ばなくても実際の住まいを確認することができたり、モデルハウス代わりに自社の建物の雰囲気を顧客に見せたりすることができます。現在は大手ハウスメーカーを中心に広がるVRですが、今後は、集客施設やモデルハウスなどを持たないビルダー・工務店でも普及していくと考えられます。

資料作成:株式会社 住宅産業研究所
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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