住産ニュース - バックナンバー

2017年7月号 『宅配便再配達問題と戸建て用宅配ボックス』

オリジナルファイルのダウンロード(PDF)

【今日のポイント】
1.宅配便の再配達が社会問題化し、住宅業界では戸建て用宅配ボックスに注目
2.アンケート調査によると、戸建住宅に住む7割以上の人が宅配ボックス「欲しい」
3.住宅業界では、宅配ボックス普及促進のため、各社の取り組みが広がる

  ネット通販の拡大による荷物の増加などで、宅配業者の人手不足や長時間労働が社会問題となっている中、宅配大手のヤマト運輸は、6月19日よりサービスの内容を見直しました。時間帯指定配達の内、正午から午後2時までの指定を廃止し、ドライバーが昼の休憩を取りやすくした他、夜間では、午後8~9時までの時間帯指定を午後7~9時までに広げ、特定の時間帯に配達が集中しないようにしています。また、今年10月からは、27年ぶりに個人が利用する宅配便の料金を平均で15%の引上げを計画するなど、人手不足に対応するための抜本的な見直しを進めています。

1.宅配便の再配達が社会問題化し、住宅業界では戸建て用宅配ボックスに注目

 宅配便の再配達が社会問題化する中、住宅業界では「戸建て用宅配ボックス」が注目されています。宅配ボックスとは、宅配便の受取者が不在だった場合に、配達員が荷物を入れておくことができるロッカーのようなものです。配達員は、宅配ボックスの番号と、荷物を取り出すのに必要な暗証番号を受取者の郵便ポストに入れておくことで、再配達の負担を減らすことができます。
 

2.アンケート調査によると、戸建住宅に住む7割以上の人が宅配ボックス「欲しい」

  不動産情報サービスのアットホームが、戸建住宅に住む男女620名に実施した「一戸建て用宅配ボックスに対する意識調査」によると、戸建て用宅配ボックスを「欲しい」と答えた人は、全体の7割以上にも上りました。また、「今後、戸建住宅を購入するなら、宅配ボックス付きの住宅を選びたいか」という質問には、約7割の人が宅配ボックス付きの住宅を希望しているということです。一方で、宅配ボックスを欲しいと答えた人に設置にかけられる費用を自由回答で聞いた結果では、平均金額が1万2,428円、1万円台が45.1%と最多回答となり、設置費用はあまりかけたくないという消費者の意向を伺うことができます。
 

3.住宅業界では、宅配ボックス普及促進のため、各社の取り組みが広がる

  戸建て用宅配ボックスの需要の高さを受け、住宅業界では戸建て用宅配ボックスの発売や取り組みが広がっています。大和ハウスでは、ナスタと連携し、宅配ボックスの普及促進の取り組みを始めました。2月から販売を開始した分譲住宅「セキュレアシティ レイクタウン美来の杜」において、145戸全戸にナスタが開発した宅配ボックスを導入しています。「クォール・ディー」の名称で設置された宅配ボックスは、表札やインターホンパネル、郵便ポストが一体になっているタイプです。価格は施工費込みで25~30万円になるということです。同社では今後、注文住宅向けにも対応していくということです。
桧家ホールディングスでも、ナスタと共同開発したという壁貫通型宅配ボックスの「留守番ポスト」を3月1日より、桧家住宅、パパまるハウス、レスコハウス等のグループで販売を開始しています。
壁貫通型とは、玄関脇の壁の中に宅配ボックスを内蔵させることで、玄関の外に出る事なく、家の中から荷物を受け取ることが可能となっています。在宅時でも宅配業者と対面することなく、インターホン越しに荷物の受け取りが出来るため、万が一宅配業者を装った不審者が訪問してきた場合でも、犯罪被害を未然に防ぐ効果も期待できるということです。価格は施工費込みで18万8,000円~で、同社では今後オープンする全ての展示場に設置する予定で、宅配ボックスの普及に取り組みます。
  パナソニックでは、4月3日に宅配ボックスの新製品を発売する予定でしたが、宅配便再配達問題が注目されたことで、従来モデルに注文が殺到し生産が追い付かなくなったということで、新商品の受注開始を延期しました。
 同社によると、2016年度の宅配ボックスの販売台数は、月平均400~500台だったということですが、今年3月だけで2,000台以上の注文があったということです。パナソニックでは生産能力を現状の月1,300台程度から2,000~3,000台に引き上げ、戸建て用宅配ボックスの需要拡大に対応する計画です。
 戸建て用宅配ボックスの価格は、各社とも10~30万円前後が主流となっており、普及にはまだ時間がかかるかもしれません。しかし、年内には、ナスタが価格を1万円前後に抑えた宅配ボックスの発売を予定しているということで、今後も住宅業界では宅配ボックスへの注目が続くことになりそうです。

                        

  桧家ホールディングス 壁貫通型宅配ボックス「留守番ポスト」
                  

資料作成:株式会社 住宅産業研究所

※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

TOPページへ戻る

おすすめコンテンツ

  • 地域AD倶楽部
  • ベルマーク運動
  • 運送ラボ
  • 建設ラボ
  • フード&アグリラボ
  • ケア・フレンズ
  • ベストケアサポーターのご紹介
  • eco now
  • インターリスク総研