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2016年 11月号 住宅業界の富裕層攻略対策
住宅業界の富裕層攻略対策

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 2015年度の新設住宅着工戸数によると、持ち家着工戸数は約28万戸となっており、好調が続く賃貸住宅市場と比べると、戸建住宅市場は厳しい状況に置かれています。
 市場全体が落ち込む中、住宅メーカー各社が注力しているのが、富裕層からの受注の獲得です。今回は、住宅業界の富裕層対策についてご紹介します。

1.鉄骨メーカーが設計自由度の高い木造住宅を展開

 住宅メーカーの富裕層対策としては、主に鉄骨の住宅を扱う住宅メーカーが木造の住宅商品を開発し、富裕層のニーズを満足させようという動きが出てきています。
 パナホームは、富裕層向けの木造戸建て注文住宅商品である「アーティム」の販売を8月22日から開始しました。
 都内在住の50~60代の富裕層をターゲットにし、設計自由度の高い木造軸組構法で展開しています。鉄骨住宅で培ったノウハウや技術力を生かし、質の高い住宅デザインや明るく伸びやかな大空間等を提案するということです。また、一邸毎に営業・設計・施工の専属チームを編成し、ユーザーの要望を聞きながら一から住まいを作り上げるフルオーダーメイド方式を採用しています。
 参考プランは、2階建の延床面積166㎡(50坪)で本体価格が約6,500万円となっています。販売目標は2020年度までに100棟ということです。

2.上質さと最新設備を両立させた富裕層向け新商品の開発

 セキスイハイムでは、都市部を中心に賃貸住宅や2世帯住宅などの戸建住宅の建替え需要が根強いことに着目し、富裕層の市場をメインターゲットに設定し、住まいの上質さと最新の設備を両立させた新商品を投入しました。
 同社の45周年を記念し、ロングセラー商品である「パルフェ」、「ドマーニ」、「デシオ」の3商品に、新たに開発した高耐久磁器タイル外壁「レジデンスタイル-G」を採用した「Gシリーズ」を4月23日から発売しています。「Gシリーズ」で標準採用されている、オリジナルの磁器タイル外壁「レジデンスタイル-G」は、天然石のような素材感と深い陰影があり、重厚感のある外観を表現することができます。また、磁器タイル外壁は親水性が高く、汚れにくいため、メンテナンス費用も抑えることができるということです。
 さらに、「Gシリーズ」では、住宅業界では初めてとなる、HEMSにオリジナル空調システムと蓄電池を制御する機能を追加しました。翌日の外気温予報などを基に、空調システムをコントロールすることで、快適性と省エネ性を向上させることができるということです。
 また、蓄電池においては、蓄積されたHEMSのデータから翌日の総消費電量や太陽光の発電量を予測することで、最適な充放電時間を、ユーザー毎に制御することができます。
 同社では、販売価格を坪80万円台からとしており、2016年度に2,000棟の販売を目標としています。

3.富裕層向けリフォームでは、異業種である百貨店からの参入も

 富裕層向けビジネスに注目しているのは、住宅業界だけではありません。現在、リフォーム市場の将来的な拡大を見込んで、富裕層の個人向けリフォーム事業に大手百貨店が続々と参入しています。
 そごう・西武では、リフォームを検討している顧客向けの相談サロンを西武池袋本店に6月下旬より設置しています。相談サロンには、インテリアコーディネーターや一級建築士の「サロンコンシェルジュ」が常駐し、リフォームの相談に対応します。また、三越伊勢丹ホールディングスでは、2014年より一部の店舗にリフォーム相談窓口を設置し、元請けとして住宅や内装メーカーをとりまとめるリフォームサービスを行っています。
 髙島屋グループでは、2014年5月に髙島屋グループの「髙島屋スペースクリエイツ」内に個人向けのリフォーム部門を発足させ、事業を強化しています。
 百貨店でのリフォームといえば、従来は店舗内で壁紙を販売したり、売り場の一角に相談コーナーを設け、リフォーム会社へ取り次ぐというケースが一般的でした。髙島屋では、帝国ホテル等の高級ホテルの内装工事を手掛け、ラグジュアリー空間の施工を得意とする完全子会社の髙島屋スペースクリエイツが個人向けリフォームの施工を行うことで、完全に自社でリフォームを行うことを可能としています。

 リフォームを受注するのは、髙島屋の外商マンです。富裕層の顧客と密接なパイプを持つ外商マンが、顧客からのリフォーム相談を受け付け、グループ内の内装工事技術やノウハウを生かしたリフォームを提案します。また、様々な商品に精通している外商マンの強みを活かすことで、より顧客の希望に近い設備機器やインテリアを集めることが出来るということです。平均受注額は、約400万円にもなるということで、髙島屋では、3年後を目途にリフォーム事業の売上高を25億円まで伸ばす計画だということです。

※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。
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