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2016年 7月号 5年ぶりの見直し「住生活基本計画」が閣議決定
5年ぶりの見直し「住生活基本計画」が閣議決定

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1.今後10年間の住宅政策の方針である住生活基本計画が閣議決定

 3月18日、政府は今後10年の国の住宅政策の方針を示す「住生活基本計画」を閣議決定しました。住生活基本計画とは、住生活基本法で規定されている国民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関する基本的な計画を定めたものです。住生活基本計画は、おおむね5年毎に見直しが行われるため、今年、閣議決定された内容は、2016~2025年度についての方針を示した基本計画ということになります。
 今回は、5年ぶりに見直された新たな住生活基本計画のポイントをご紹介します。

2.若年世帯や高齢者が安心して暮らせる住生活の実現を目標に

 今回見直された住生活基本計画では、少子高齢化・人口減少社会を今後10年の課題とし、住宅政策の方向性を提示しています。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」によると、2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、全国の後期高齢者数は、2010年の約1,419万人から約1.5倍の約2,179万人にもなると予測されています。さらに首都圏に限って見ると、約318万人から約572万人へと、約1.8倍に増加するとされています。首都圏をはじめとする大都市圏では、後期高齢者の大幅な増加に直面する見込みであり、医療・介護・福祉需要の増加への対応が喫緊の課題として挙げられています。
 少子高齢化や人口減少社会の問題の解決策として、若年・子育て世帯向けには、世代間で助け合いながら子供を育てることができる三世代同居・近居の促進等が挙げられています。また、子育て世帯向け住宅の供給に併せ、キッズルームを整備する等、地域ぐるみで子供を育む環境を整備していくということです。
 高齢者向けの施策は、バリアフリー化やヒートショック対策に加え、身体・認知機能等の状況を考慮した部屋の配置・設備等高齢者向けの住まいや、多様な住宅関連サービスのあり方を示した「新たな高齢者向け住宅ガイドライン」を策定するということです。

3.既存住宅の流通や空き家の利活用でリフォーム市場規模を活性化

 また、新たに見直された住生活基本計画では、既存住宅の流通と空き家の利活用を促進し、住宅ストック活用型市場への転換を加速するため、「空き家」に関する目標が初めて設定されています。基本的な施策としては、インスペクションや住宅瑕疵保険等を活用し、既存住宅の品質確保を行い、資産としての価値を形成するための施策を総合的に実施します。
 急増する空き家問題については、空き家を地方移住者の住居や、介護・子育て施設として活用し、活用できないものについては、計画的に解体することなどを促していくということです。これにより、対策を取らなければ、2023年には約500万戸に増えると予測される空き家を、100万戸程度抑制し、2025年までに約400万戸に抑えるという数値目標を打ち出しています。
 さらに、今後の住宅産業の成長のため、リフォームやインスペクション、空き家管理などの住宅ストックビジネスの活性化や、家事代行等の子育て世帯・高齢者世帯向けサービス、IoT(Internet of Things )住宅やロボット技術を活かした住生活関連の新たなビジネス市場の創出・拡大の促進を目指しています。今回新しく閣議決定された住生活基本計画では、2013年に約11兆円だったリフォーム・中古住宅市場規模を2025年には20兆円に伸ばすとしています。

※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。
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