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2016年 4月号 史上最低水準の住宅ローン、一次取得層は「伝え方」に注意
史上最低水準の住宅ローン、一次取得層は「伝え方」に注意

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 マイナス金利の影響で、3月の住宅ローン金利が過去最低水準となったことは、皆様ご承知かと思います。今回は、改めて住宅ローンの現状を確認するとともに、営業活動において気をつけておきたい点を解説します。

1.フラット35S、10年固定も事実上のマイナス金利に。
 4月もさらに下がる?

 まずは、すでに皆様もご存知とは思いますが、3月の住宅ローン金利の概況を、改めて確認しておきましょう。
 フラット35の最低金利は、2月の1.48%から0.23%低い、1.25%となりました。ここ1年間は1.4~1.6%台で推移していましたが、大幅に下がりました。フラット35S(金利Aプラン)を利用した場合、当初10年間は0.95%となり、1%を下回るため、住宅ローン控除を利用した場合は事実上のマイナス金利となります。
 その他の住宅ローンでも、金利引き下げの動きが相次ぎました。特に動きが見られたのは当初10年固定型です。2月までは1%が大勢を占めていましたが、大手都市銀行など多くの金融機関が0.8%前後に引き下げました。三井住友信託銀行からは、当初2年固定0.3%という金利も発表されています。
 変動金利も、大手都市銀行では動きが無かったものの、一部の金融機関で引き下げが行われました。3月はおおむね0.5~0.7%程度で推移しています。10年固定・2年固定・変動とも1%を下回っていますので、フラット35Sと同様に、事実上のマイナス金利状態です。それでは、気になる4月の金利はどうでしょうか?
 この原稿の執筆時点(2016年3月18日)では、ネット専業のソニー銀行のみ4月金利を公表しています。同行ではフラット35を取り扱っていませんが、当初10年固定型が0.790%で、3月(0.865%)から0.075%引き下げられるなど、長期固定型の金利は3月からさらに引き下げられています。変動金利(変動セレクト金利)も3月0.519%→4月0.499%となっており、0.5%を下回りました。他の金融機関の4月金利は現時点で明らかになっていませんが、史上最低水準だった3月金利から、さらに引き下げられる可能性が高そうです。
 ここ数年の住宅ローン獲得競争の激化により、大幅な金利ダウンは考えにくいですが、借入額が多い場合はわずかな金利変動でも返済額が大きく変わるため、金利の動向は引き続き注視する必要がありそうです。

2.一次取得層の多くは「低金利が当たり前」の世代、
 十分なメリット説明が必要

 以上のような超低金利が、住宅営業においてプラス材料であることは間違いないでしょう。実際、2月の大手ハウスメーカーの来場は、前年比でプラスというところが多く、活発化の兆しが見えています。
 ただし、ここで注意しておきたいのは、一次取得層のコアターゲットである20~30代は、「低金利が当たり前」の世代であるため、さらなる低金利という現状にも、今ひとつメリットを感じづらいという点です。ニュースなどでは、マイナス金利に関連して住宅ローン金利の引き下げが幾度となく報じられているため、漠然とメリットを感じているものの、それが「いま家を買う」決定打にはなりにくいと言えます。
 ですので、このニュースをお読みの方や、現場の営業担当者が当たり前と考えている「住宅ローンの基礎知識」や「低金利のメリット」でも、お客様に対して丁寧に説明することが強く求められます。
 たとえば、金利の変化に伴う返済総額のシミュレーションは必須事項と言えます。予算が分かっているお客様であれば、その予算に合わせたシミュレーションを行えば良いでしょう。予算が分からないお客様に対しても、自社顧客の一般的な借入額をもとにシミュレーションを作成し、提示することをおすすめします。コンマ数%の金利差でも返済総額に大きな差が生じることを伝え、お客様に具体的なメリットを認識していただくことが重要です。
 また、報道の影響もあり、多くのお客様は「マイナス金利の導入によって住宅ローン金利が下がった」という認識を持っています。ということは、「マイナス金利の終了時には住宅ローン金利が上がる可能性がある」など、今後の政策や景況によって住宅ローン金利が上昇することも説明しやすい状況と言えるでしょう。
 強引に契約を急がせる営業スタイルは顧客に敬遠される可能性がありますが、「今が買いどきである」ことも、分かりやすく説明することが必要です。

 消費増税先送りの可能性が浮上したことにより、住宅ローン金利の下落は、「買いどき」を訴求できる唯一のトピックスになっています。営業ツール・説明内容を十分に吟味し、お客様の背中を効果的に後押しできるよう心掛けたいものです。

※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。
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