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2015年 11月号 『強みに特化した“コンセプト住宅”の普及進む』
『強みに特化した“コンセプト住宅”の普及進む』

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1.厳しい状況が続く住宅業界で、各社の強みに特化した住宅商品の開発進む

 消費増税の反動減により、住宅業界は厳しい状況が続いています。また今後は、人口減少や少子高齢化なども住宅業界に大きく影響すると予想されます。そこで、住宅メーカー各社は、それぞれの強みに特化した“コンセプト住宅”の開発・販売による受注増や売上アップを目指しています。今回は、“コンセプト住宅”について、各社の取り組みを紹介します。

2.戸建では、子育て層向けや中層住宅での併用住宅などを提案

 トヨタホームは、「家族をもっと抱きしめる家」をコンセプトに、子育て層の中でも、特に共働き世帯に特化した新商品を発表しました。
 トヨタホームが6年ぶりにモデルチェンジを行った戸建住宅新商品の「シンセ・はぐみ」は、家族との時間が限られた共働き世代のニーズに応えるため、「親子の思い出」を作る・残す暮らしを提案しています。家族のイベントや連絡事項を共有するのに役立つ、マグネットが貼れる壁の「コミュニケーションウォール」や、家族の思い出をいつでも目にふれる所に飾っておくことの出来る「おもいでギャラリー」を備えた「つながるリビング」を導入しました。
 また、子どもの安全性に配慮した「スライドゲート収納」を取り入れた「はぐくみキッチン」や、子どもの成長に合わせて間取りを自由に可変することが出来る子ども部屋の「そだつキッズルーム」を提案しています。
 従来、ゼネコンの得意分野であった中層住宅の商品開発ですが、近年は、住宅メーカーによる4~7階建ての中層住宅の商品開発が活発化しています。


パナホーム「ビューノプロ」外観

 パナホームは、重量鉄骨ラーメン構造の工業化住宅としては、日本で初めてとなる6階建てのモデルハウスを東京都新宿区の住宅展示場にオープンしました。このモデルハウスは、「ペントハウスに住む スカイビュー空間を楽しむ家」をコンセプトに、少し贅沢な二世帯住宅をイメージした作りとなっています。
 同社では、一昨年に5階建てを、昨年は7階建てを商品化してきました。そして今年は、店舗・事務所併用の商品である「ビューノプロ」を投入しました。柱と梁を強化した構造で、最大で9メートルのワイドスパンに対応し、自宅と店舗・賃貸併用、賃貸専用など、住まい方の提案の幅を広げ、展開しています。
 受注の先行指標となる集客も、駆け込みの反動で冷え込んだ昨年とほぼ同程度で推移しているようです。

3.賃貸住宅では“コンセプト賃貸”により、オーナーの安定経営をサポート
 する狙いも

 賃貸住宅に個性的な特長を備えた“コンセプト賃貸”で、差別化を図る住宅会社もあります。賃貸住宅の場合は、明確なコンセプトを打ち出すことで、他の物件と差別化を図り、賃貸オーナーの長期的な安定経営をサポートする役割を担っています。
 賃貸マンションやアパートの建築を手掛ける埼玉県越谷市のポラスグランテックは、30~40代の単身男性にターゲットを絞った賃貸商品「ループ」を発売しました。単身の30~40代の男性が増えているということに着目し、働く単身男性のストレスを解消するような「癒し」をテーマにした賃貸商品の企画・開発を行いました。
 単身の30~40代の男性は、働き盛りであり、仕事上でのストレスを多く抱えているという考えのもと、生活の中に4つのプランによる癒しを提供しています。例えば、「カフェ」プランは、オープンテラスやキッチンカウンターなどで、ひきたてのコーヒーの香りを楽しみながら、読書にのめり込む部屋をイメージしたプランになっています。また、「ショップ」プランでは、洋服や小物をディスプレイして部屋をセレクトショップのように仕上げたプランとなります。
 ご紹介したような各社の強みを生かした住宅商品は、今後も増えていくと考えられます。住宅業界では各社が断熱性や気密性などの高性能を追求するあまり、ユーザーにとっては、各社の商品による違いがわかりづらくなっていると言えます。インパクトのあるコンセプトを打ち出した住宅は、他の商品と差別化を図ることが出来、ユーザーが住宅会社を選択する際の一押しになると言えるでしょう。

※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。
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