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2015年 7月号 「5月26日 空き家対策特措法が全面施行」
5月26日 空き家対策特措法が全面施行

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野村総研が2033年の空き家数を約2,150万戸と予測

 高齢化や核家族化に伴い、居住世帯が長期に渡り不在で、適切に管理されていない空き家が全国各地で増え続け、社会問題化しています。総務省の住宅・土地統計調査によると、2013年10月時点での全国の空き家戸数は820万戸に上り、国内の住宅総数に占める空き家の割合は過去最高の13.5%になりました。
 野村総研の予測では、2030年度までに新設住宅着工戸数は53万戸に減少すると見込んでいますが、それを上回るスピードで世帯数の減少が見込まれています。今後、既存住宅の除却や、住宅用途以外への有効活用が進まなければ、2033年の総住宅数は約7,100万戸へと増大し、空き家数は約2,150万戸、空き家率は30.2%にも上ると予測しています。

国は空き家問題の解決策として、空き家対策特別措置法を全面施行

 管理が不十分な空き家を放置すれば、倒壊の危険や治安悪化といった、空き家周辺の環境にも悪影響を及ぼすことも考えられるため、国も空き家の解消を進める対策に本腰を入れ始めました。
 空き家問題を解決する第一歩として、「空き家対策特別措置法」が5月26日から全面施行されました。これまでは、自治体ごとに空き家対策を行っており、空き家の所有者を探して指導したり、倒壊の危険がある空き家の場合には、条例を制定し強制的に建物を撤去するなどといった対応を行ってきました。今回の空き家対策特措法は、国の法律であり、これまで自治体が行ってきた空き家対策が国を挙げて行われるということになります。
 空き家対策特措法では、市町村の権限として、倒壊の恐れや衛生上の問題がある「特定空き家」に当たるかを判断し、改善を所有者に助言、勧告、命令することなどを規定しています。2月から一部施行されており、市町村が協議会を設立し、相談体制を整備するなど、対応が取られてきました。


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特定空き家に認定される基準としては、以下のものがあります。
*基礎や屋根、外壁などに問題があり、倒壊などの危険があるもの
*ごみの放置などで衛生上有害なもの
*適切な管理が行われておらず、著しく景観を損なうもの
*その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切なもの

 特定空き家と認定されると、物件の所有者に対して修繕や撤去の指導や勧告、命令が出来るようになります。命令に従わない場合には、市町村が代わりに強制撤去し、かかった費用を所有者に請求出来る「代執行」も可能となっています。

巡回サービスなどの空き家ビジネスへと参入する企業の動きが活発化

 空き家対策特措法の全面施行に伴い、空き家関連ビジネスに新規参入する企業が増えています。
 大和ハウス工業のグループ会社である日本住宅流通は、大和ライフネクストと連携し、空き家の活用方法に悩むオーナー向けに、代理で定期巡回などを行う「空き家巡回サービス」を近畿圏で開始しました。対象エリアは、大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀の戸建て住宅と分譲マンションです。
 サービスの内容は、日本住宅流通と空き家のオーナーとの契約が締結すると、月に1回程度、大和ライフネクストの職員が通気や清掃などの巡回業務を行うというものです。また、サービスを利用するオーナーには、巡回結果をもとに賃貸やリフォーム、売却などの提案も行っていきます。利用料金は戸建て住宅が月額9,720円、分譲マンションが5,400円となっており、同社では、初年度受注100戸を目標にしています。今後は、首都圏での展開も計画しているということです。
 積水ハウスでは、空き家の所有者を対象に空き家の活用方法を紹介する「空き家活用サポートサイト」を開設しました。空き家の活用方法に悩むオーナーに対して、「空き家活用アドバイザー」が窓口となり、最適な活用方法を提案します。売却や賃貸としての活用、空き家を解体して建て替えや駐車場として利用するなど、様々なケースに対応することが可能です。土地活用や住宅建設を行う積水ハウス、売買仲介や賃貸管理・仲介を行う積和不動産、リフォームを行う積和建設グループなど、積水ハウスグループ内で連携することによって、空き家オーナーの悩みにワンストップで対応出来る点が特徴となっています。
 所有する空き家の活用に頭を悩ませるオーナーは増えると予想されるため、今後も空き家関連ビジネスは拡大していくと考えられます。住宅会社には、巡回サービスや管理サービスなどから、リフォームや空き家の再活用へとつなげ、商機拡大を図るとともに、空き家問題を解消させることが求められています。

※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。
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