住産ニュース - バックナンバー

2015年 4月号 「住宅会社のウェブ営業戦略」
住宅会社のウェブ営業戦略

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不動産分野の集客はすでにウェブが主戦場

 住宅業界の中でも、分譲・売買・賃貸などの不動産マーケットは、すでにウェブが集客の主戦場となりました。ウェブ集客で広く活用されているのは、ポータルサイトと呼ばれる、SUUMO・HOME'S・Yahoo!不動産などの住宅情報サイトです。より多くの見込み客獲得のため、1つではなく複数のサイトに物件情報を出稿する企業が、大手・中小を問わず多いようです。また、大手を中心に、自社のウェブサイトにおいても物件情報や住まい探し関連の情報を多数掲載し、見込み客の囲い込みを図るケースが多く見られます。検索エンジン連動型広告をはじめとするウェブ広告への出稿も盛んです。

新築分野ではウェブ集客に消極的な企業が多い一方で、
成功例も生まれている

 一方、建築マーケット、とりわけ注文住宅においては、営業におけるウェブ活用は不動産業界ほど進んでいません。自社ウェブサイトを持たない企業はさすがに少ないですが、サイト経由の資料請求が思うように獲得できず、苦戦しているという声を多く聞きます。また、資料請求はあるものの商談・成約への歩留まりが上がらないという悩みも多いようです。大手住宅メーカーにおいても、資料請求数に対する成約率は伸び悩んでいます。
 このため、ウェブに対して「受注にならない」「薄いお客様ばかり」とネガティブなイメージを持つ会社が少なくありません。ポータルサイトやウェブ広告などへの投資も、大手住宅メーカーなど一部を除いては、あまり積極的ではないようです。
 しかし一方で、ウェブによる営業・集客活動で、高い成果を挙げる企業も増えています。特に、年間20~50棟規模の工務店・ビルダーで、成功事例が多く見られます。
 東海地方で年間25棟程度を手掛ける工務店では、自社ウェブサイト経由で、年間50組以上のモデルハウス来場客を獲得しています。資料請求が年100件弱ということなので、来場歩留まりは50%以上ということになります。高い歩留まりを実現した要因として、ウェブサイト内におけるモデルハウスの詳細な紹介が挙げられます。写真を多用して内観・外観を紹介するほか、建物内の間取り図や見どころも紹介しています。多くの情報を見せることで、モデルハウスへの来場意欲を促進している事例です。
 九州地方で年間30棟程度を手掛ける工務店でも、成約客のおよそ70%がウェブサイト経由のお客様と言います。自社ウェブサイトに訪問する見込み客を「家づくりの情報を集め始めたばかりの一次取得客」と仮定し、家づくりの進め方や会社選びのアドバイスなど、検討初期段階のお客様に向けたアドバイスを多く掲載しています。自社の宣伝ではなく、家づくりの一般的な情報を伝えることで、見込み客の囲い込みに成功している事例です。
 今回はごく一部の事例のみ紹介しましたが、この他にも、ウェブを集客の柱とする企業は多数存在します。これらの企業では、従来の新聞折込・ポスティングなどの広告を縮小・廃止し、広告宣伝費の圧縮に成功しているケースも多いです。一般的にウェブ媒体は紙媒体に比べて低コストであるため、ウェブ集客の成功は、集客のコストダウンにつながるのです。

ウェブでの情報収集客は今後さらに増える可能性が高いため、
早めの対策が必要

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 戸建て以外の住宅事業でも、海外市場に打って出る企業があります。長谷工コーポレーションは、現地の不動産大手と合弁会社を設立し、ベトナム・ハノイで賃貸マンションの開発に参入することを発表しました。
 長谷工コーポレーションでは、1973年にハワイに進出し、その後もニューヨークでコンドミニアムの開発などの海外事業展開を行ってきました。しかし、バブル崩壊後、1999年以降、海外事業から順次撤退し、ハワイのみの展開となっていました。今回は、1988年以来、27年ぶりの海外進出となり、日本以外では初めてのアジア進出となります。
 計画中のマンションは、ハノイ中心部から5㎞ほど離れた場所に建設され、敷地面積は約1600平方メートル、総戸数110戸程度の規模になるということです。オートロック機能やコンシェルジュサービスを設けるほか、巨大な貯湯タンクを設置し、現地の日本人向けに湯船につかることが出来る湯量を確保しています。月額賃料は1,000~3,000ドルを想定しているということです。
 ベトナムは今後、所得の増加による住宅需要の拡大が見込まれ、長谷工コーポレーションでは、ホーチミンのほか、ベトナム全域への事業展開を計画しています。
 また、ベトナム以外の東南アジア諸国へも、人口の多い都市を中心に、順次、進出していく考えです。現在、年間3万戸程度のベトナムのマンション発売戸数のシェア1割の獲得を目標としています。
 現在、経済成長が著しく、人口や所得の増加が見込めるASEAN地域への進出事例が多いですが、大手ハウスメーカーや不動産大手では、アメリカやヨーロッパへ進出し、大型開発を手掛けている事例も見られます。
 今後も住宅だけに限らず、商業施設やオフィスなどの多様な展開で、海外市場に挑戦する日本の住宅会社が増えることが予想されます。

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