住産ニュース - バックナンバー

2015年 3月号 「住宅業界 海外進出相次ぐ」
今月のポイント

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縮小する国内市場補完のため、海外マーケットの開拓が活発化

 少子高齢化の影響などにより、国内の住宅事業は今後、縮小していくことが予想されます。縮小する国内事業を補うため、新たな住宅需要マーケットを海外に見出し、海外事業に進出、または海外事業の強化を図る住宅会社の動きが活発化しています。
 パナホームは、2012年に現地法人「パナホーム マレーシア」を設立し、マレーシアに進出しました。2013年には、クアラルンプール市内に重量鉄骨造3階建てのモデルハウスを開設し、現地の富裕層需要を狙い、展開しています。
 モデルハウスは、敷地面積1000平方メートル、延べ床面積379平方メートルの規模で建設され、内断熱仕様の外壁、地中熱の活用、壁と屋根の遮熱技術、高水準の防水仕様、複層ガラスのサッシが採用されています。また、ユニバーサルデザインの配慮、光触媒の外壁タイルなど、日本でも最先端の「健康・快適技術」が搭載されています。
 さらに「エコ&スマート」として、太陽光発電システム、家電制御可能なスマートホームシステム、エコナビ機能を搭載した家電も備えています。

ASEAN地域の富裕層や、海外赴任の日本人などを対象に事業展開

 今後は、マレーシアの一般的な住宅である長屋形式の「リンクハウス」を開発し、一般中間層向けに値ごろ感のある住宅商品の投入を検討しています。パナホームでは、マレーシアを足掛かりにASEAN地域での事業拡大を計画しており、2月20日には、ASEANを統括する新会社「パナホーム アジアパシフィック」を4月にシンガポールに設立することを発表しました。
 パナホームの中長期計画では、2018年度の海外事業売上高を500億円と設定しており、その内訳は、台湾事業が250億円、ASEAN事業が250億円となっています。ASEAN事業の内、180億円はマレーシアでの事業が占めており、今後もマレーシアを軸とし、ASEAN地域の事業を強化していくということです。

戸建や賃貸、富裕層向け・中間層向けなど、事業領域は多角化

イメージ
パナホーム マレーシアのモデルハウス

 戸建て以外の住宅事業でも、海外市場に打って出る企業があります。長谷工コーポレーションは、現地の不動産大手と合弁会社を設立し、ベトナム・ハノイで賃貸マンションの開発に参入することを発表しました。
 長谷工コーポレーションでは、1973年にハワイに進出し、その後もニューヨークでコンドミニアムの開発などの海外事業展開を行ってきました。しかし、バブル崩壊後、1999年以降、海外事業から順次撤退し、ハワイのみの展開となっていました。今回は、1988年以来、27年ぶりの海外進出となり、日本以外では初めてのアジア進出となります。
 計画中のマンションは、ハノイ中心部から5㎞ほど離れた場所に建設され、敷地面積は約1600平方メートル、総戸数110戸程度の規模になるということです。オートロック機能やコンシェルジュサービスを設けるほか、巨大な貯湯タンクを設置し、現地の日本人向けに湯船につかることが出来る湯量を確保しています。月額賃料は1,000~3,000ドルを想定しているということです。
 ベトナムは今後、所得の増加による住宅需要の拡大が見込まれ、長谷工コーポレーションでは、ホーチミンのほか、ベトナム全域への事業展開を計画しています。
 また、ベトナム以外の東南アジア諸国へも、人口の多い都市を中心に、順次、進出していく考えです。現在、年間3万戸程度のベトナムのマンション発売戸数のシェア1割の獲得を目標としています。
 現在、経済成長が著しく、人口や所得の増加が見込めるASEAN地域への進出事例が多いですが、大手ハウスメーカーや不動産大手では、アメリカやヨーロッパへ進出し、大型開発を手掛けている事例も見られます。
 今後も住宅だけに限らず、商業施設やオフィスなどの多様な展開で、海外市場に挑戦する日本の住宅会社が増えることが予想されます。

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