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2014年 5月号 「『世帯の在り方』の変化が鮮明に」
今月のポイント

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「5類型」で全国調査を実施

イメージ
新築戸建住宅のモデルハウス(イメージ)

 今回は今後の新築戸建市場の規模の行く末を判断する材料になる、国の研究機関の調査結果をご紹介させて頂きます。調査結果から見えてきたのは、全国的に進む世帯のあり方の変化でした。調査は2010年を起点に、2015年、2015年を起点に2020年、以下同様に2025年、2030年、そして2035年時点(2035年のみ2010年との比較有り)の全国47都道府県の世帯数の変化について推計したものです。
 2035年は少々先の話となりますので、今から約5年後となる2020年時点における推計結果の概要を紹介させて頂きます。

「夫婦と子から成る世帯」、2020年で東京以外は全国的に減少

 国立社会保障・人口問題研究所は4月、「日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)」を公表しました。都道府県ごとに5つの家族類型、「単独世帯(世帯主が女性、世帯主が男性)」、「夫婦のみの世帯」、「夫婦と子から成る世帯」、「ひとり親と子から成る世帯」、「その他の一般世帯」ごとに見た、将来の世帯数を5年ごとに推計したものです。
 このうち新築戸建住宅の潜在購買層と思われる「夫婦と子から成る世帯」の2020年時点の世帯数の推計を、2015年と比べた場合の全国の都道府県の増減率について減少傾向が大きい順・減少傾向が小さい順にそれぞれ5つ取り上げると、次のような結果となっています。

 まず、減少率が大きい順は、
(1)鹿児島県、6.9%減(2)和歌山県、6.5%減、(3)秋田県および高知県、同率で6.4%減、(4)青森県および長崎県、同率で6.3%減、(5)愛媛県、5.8%減、(6)奈良県および山口県、同率で5.6%減、(7)徳島県、5.4%減、(8)宮崎県、5.3%減、(9)北海道、5.2%減、(10)長野県、5.1%減--です。
地域ブロック別では、
(1)四国、5.6%減、(2)北海道、5.2%減、(3)中国、4.2%減、などです。
一方、減少率が小さい順では、
(1)沖縄県、1.5%減、(2)神奈川県、1.8%減、(3)愛知県、1.9%減、(4)宮城県および滋賀県、同率で2.0%減、(5)福島県、2.2%減、(6)石川県および京都府、同率で3.1%減、(7)埼玉県、3.2%減、(8)福岡県、3.3%減、(9)茨城県および千葉県および岡山県、同率で3.6%減、(10)栃木県および福井県、同率で3.7%減--です。
地域ブロック別では、
(1)関東、1.9%減、(2)中部、3.5%減、(3)東北、3.6%、などとなりました。

 と、ここまでお読みになって、「あれ?」と思った方はいないでしょうか。そうです。「東京都」の名前が、都道府県別の減少率の大きい順・小さい順ともに、挙がっていません。この「東京都」の増減率推計を改めて見るとき、一極集中とはまさにこの事を指すという思いが拭えません。「東京都」は47都道府県唯一、2020年時点で「夫婦と子から成る世帯」の増加が推計されています。その増加率は0.6%です。
 この「東京都」の突出ぶりは、推計の最終年2035年に一層顕著となります。2010年と比べた際の2035年の「夫婦と子から成る世帯」の減少率は全国平均20.3%、減少率の大きい都道府県は上から順に、(1)秋田県、30.7%減、(2)鹿児島県、30.5%減、(3)和歌山県および高知県、同率で30.1%減と3割の大幅減が推計されているのですが、東京都の減少率は2035年に、これも都道府県唯一の10%減未満で、9.0%減にとどまっています。

「単独世帯」は2035年に向けて全国的に増加

 以上のお話は「夫婦と子から成る世帯」が東京都を除き減るということばかりで、気が滅入る内容かもしれません。しかし調査では同時に、増える世帯についても明らかにしています。具体的には「世帯主が女性の単独世帯」、「夫婦のみの世帯」、「ひとり親と子から成る世帯」については、全国のほぼ全ての都道府県で2035年に向けて増加傾向をたどると推計しています。世帯数の減少傾向と増加傾向の一連の推計は、否応なく、現在の新築戸建住宅市場の規模が行く行くはどうなるのか、また、現在はマイナーな単身世帯向けの住宅市場の規模がどうなるかを、浮き彫りにしています。
 将来の自社経営を考える上での参考資料として、ぜひ、ホームページで無料閲覧できる「日本の世帯数の将来推計」を読み解くことをお勧めします。

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