住産ニュース - バックナンバー

2013年 11月号 性能表示、液状化情報は任意・評価項目削減
今月のポイント

オリジナルファイルのダウンロード(PDF)

国土交通省が住宅性能表示制度の見直しを決定

浦安市の液状化による沈下被害(2011年撮影)
浦安市の液状化による沈下被害
(2011年撮影)

 今回は、戸建住宅の性能を一般消費者に理解してもらうためにつくられた制度、住宅性能表示制度について説明させて頂きます。
 住宅性能表示制度は、大手と比べてネームバリューに弱い中小事業者が建てる住宅でも、その性能を客観的に消費者に示せる制度です。その見直し内容が、10月末に決まりました。主な見直しは、住宅の新たな省エネ基準(2013年基準)が施行されたことを受けての省エネ等級の変更、液状化に関する情報を参考情報として明示可能、中小工務店などを中心とした制度の利用促進のため性能評価項目を削減などです。
 一連の見直し内容は、省エネ等級の断熱性能の変更部分を除き、2015年4月から施行される予定です。以下、説明します。

見直し内容は“省エネ等級変更”や“液状化情報の参考明示等”

 国土交通省の社会資本整備審議会建築分科会は10月28日、住宅性能表示制度の見直しを決めました。断熱性能については、2013年基準による取り組みに対応するため告示公布時(今年12月~来年1月メド)から実施します。ただ、次世代省エネ基準(1999年基準)も継続するため、1999年基準の表示と2013年基準による表示が、2015年3月末まで併存することになります。
 省エネ基準については従来の「温熱環境に関すること」を〈温熱環境・エネルギー消費量に関すること〉に変更し、「省エネルギー対策等級」を『断熱等性能対策等級』に変更するとともに、『一次エネルギー消費量等級』を新たに追加します。『断熱等性能対策等級』は「等級4」を1999年基準相当から2013年基準相当に変更しますが、等級1~3はこれまでの基準を維持します。
 新設される『一次エネルギー消費量等級』は、前述の『断熱等性能対策等級』に合わせて「等級4」を2013年基準相当とし、その上の「等級5」を低炭素基準相当とします。それ以外は一次エネルギー消費量による評価をしていないことから「等級1」とします。『断熱等対策等級』・『一次エネルギー消費量等級』の最高等級は性能値を併記することも可能で、基準より高い性能であることを数値で示すこともできます。
 新たに追加されることとなった液状化に関する情報提供は、評価はせず、任意の特記事項と位置づけられました。その内容は(1)液状化ハザードマップなど発生可能性に関する広域情報(2)地質調査の記録など発生可能性に関する住宅敷地情報(3)住宅に対して行う液状化対策工法の情報で、扱う場合は評価書に参考情報として記載することになります。このうち液状化対策工法の情報は、工事の具体的な内容を記載するに留め、消費者にとって関心の高い液状化防止効果の評価は、記載しない運びとなりました。

評価項目を4分野9項目に

 住宅性能表示を受けるために必要な評価項目の数は、現状は新築住宅で9分野27項目(新築戸建てでは20項目)ありますが、これを4分野9項目(同7項目)に減らします。必須項目となる対象は、消費者ニーズが高い構造や省エネ、劣化の軽減に関する項目のほか、建設後に調査しにくい項目などです。案の段階では選択項目だった「地盤又は杭の許容支持力等及びその設定方法」と「基礎の構造方法及び形式等」の2項目は、必須項目となりました。
 新設住宅着工に占める住宅性能表示の利用割合は、制度設立当初の思惑とは異なり、全体の2割強程度の推移で伸び悩んでいます。国土交通省は住生活基本計画(全国計画)で、2020年までに住宅性能表示の割合を50%へ引き上げる目標を掲げており、同省では今回の変更で必須項目を減らすことにより事業者の申請や評価にかかるコストを削減、主に中小工務店の性能表示制度の利用拡大につなげたい意向です。

TOPページへ戻る

おすすめコンテンツ

  • 地域AD倶楽部
  • ベルマーク運動
  • 運送ラボ
  • 建設ラボ
  • フード&アグリラボ
  • ケア・フレンズ
  • ベストケアサポーターのご紹介
  • eco now
  • インターリスク総研