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2013年 10月号 ブランド化事業、あるグループの場合
今月のポイント

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全国最大のグループ規模

(イメージ写真)
(イメージ写真)

 今回は、前年度に引き続き今年度も地域型住宅ブランド化事業に採択されたグループを紹介させて頂きます。地域工務店が山元と連携、グループ全体で認定長期優良住宅を供給する提案の採択案件に、国土交通省が補助金を交付する地域型住宅ブランド化事業の存在は、皆さん知っての通りです。だが、このブランド化事業。ともすると補助金にばかり目が行きがちで、事業本来の主旨である「地域の工務店が地域の住宅関連事業者と連携し、継続性のある供給ネットワークを構築すると共に、施工やエンドユーザーへの提案スキルと質を高める」ことが、二の次となる傾向も一部で見受けられます。
 そこで2013年度の同事業に提案し採択を受けた最大のグループ「ゆにっと四国優良木造住宅推進協議会」の採択提案を例に、地域工務店の事業改善の必要性
について、考えてみたいと思います。

前年度提案の結果をユーザーにヒアリング

 「ゆにっと四国優良木造住宅推進協議会」は、施工を受け持つ地域工務店245社、原木供給事業者33社、設計事務所73社などを合わせ、構成事業者総数703社という大所帯のグループです。今年度に先立つ2012年度も地域型住宅ブランド化事業に提案して採択を受けた実績があり、今年度は、四国全域となる愛媛・香川・高知・徳島の国有林や県の認証材、SGEC認証材などを採用し認定長期優良住宅の地域型住宅『ひめ・さぬき・とさ・あわの家』を供給する提案が採択を受けました。
 今年度の採択提案は、前年度の採択提案の住宅仕様の内容を、年間1次エネルギー消費量と地域材使用量などの点で高度化(前年度採択提案では通常住宅比25%削減だった年間1次エネルギー消費量を今年度提案では30%削減に、同様に延床面積あたりの地域材採用率として前年度は0.12立方メートル/平方メートルだったレベルを今年度は同0.14立方メートル/平方メートルに向上)した点も特筆すべきものですが、この採択グループの最も注目すべき点について、私は、前年度の採択提案仕様を販売したエンドユーザーを対象にヒアリングを行い、その結果を今年度の提案に反映させたことと考えます。

弱点を把握し今年度提案に反映

 近年、国の住宅政策は目まぐるしく変化し、政策対応としての補助事業も目白押しの状態です。しかし毎日の仕事をこなすのに忙しく、とてもそれらに手が回らないと考えている事業者の方もおられることでしょう。ですが、自社の抱える事業課題は一つ一つ克服しておかないと、その課題が大きくクローズアップされる経営環境に直面した際、立ち往生してしまいます。
 一時期、「いつやるか?今でしょ!」とのフレーズが巷で流行しました。このフレーズが流行った理由の一つに、やらなければいけないと気付いていることは、すぐに手をつけないと「いつか」では手遅れになるかもしれない・・・と誰もが心の中で思いつつ、なかなか行動に移さないことを、ズバリと指摘した点が挙げられるのではないでしょうか。
 さて、あなたの会社。事業課題の克服に向け、行動を起こすのはいつですか。

変化の激しい時代、課題克服への行動は気付いた時に

 具体的には、前年度事業のエンドユーザーに行ったヒアリングで、ユーザーが、営業時に事業採択で得られる補助金の値引き効果より、認定長期優良住宅が持つ資産価値についてより興味を持つこと、大手と比べて事業規模が小さい地域工務店が、認定長期優良住宅に規定された30年間にわたり倒産することなく家の保守点検を行ってくれるのかといった不安を持っていることがなどを、把握しました。このためグループは今年度の提案では上記の対策として、前者については、前年度に行った一般住宅と比べた際の消費エネルギーコストのメリットを具体的に説明した資料配布に加え、今年度は一般住宅と比べて一定期間認定長期優良住宅に居住することで得られる資産価値(取得経費、税制、住宅ローンのトータルコスト)を具体的金額で示した資料も併せて配布する対策を盛り込みました。
 また、後者については、仮に施工事業者が倒産などで認定長期優良住宅の維持管理ができなくなった場合に備え、同じエリアのメンバー工務店が業務を引き継ぐことを明文化した書面をエンドユーザーに交付することとしました。
 地域工務店が事業を継続していく上での困難さの一つに、慢性的な人員不足で日々の実務をこなすことに手が一杯となり、自社の業務上の改善課題について認識していても、なかなかその対策に動けないことがあげられます。この点、ブランド化事業で採択された、ゆにっと四国優良木造住宅推進協議会は、構成事業者数が多いため同じレベルで評価はできませんが、自らの課題を客観性を持って把握し課題克服に動きました。

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