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2012年 1月号 大手にスマートハウスの流れ
大手にスマートハウスの流れ 今月のポイント

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大手ハウスメーカーでは、ほぼ商品をラインアップ化

住設メーカーのスマートハウス向け商材実験棟
住設メーカーのスマートハウス
向け商材実験棟

 今回は東日本大地震後から話題に上りはじめた、スマートハウスについて話を進めさせて頂きます。

 スマートハウスの「スマート」は英語の形容詞「smart」を指しており、その意味は「賢い」や「(コンピューター制御で)状況に応じた対応ができる」などです。住宅業界内でスマートハウスとは、躯体に住環境制御に関する何らかの機器が装備された、省エネ等を効果的に行う住宅――の意味で使われています。
 ただ、具体的にどのような性能を備えるとスマートハウスと呼べるかは、業界全体として統一されたものはありません。

そこでここでは、主に大手住宅事業者がスマートハウスと呼称している住宅の特徴について簡単に説明させて頂き、自社としてどう対応するかの参考にして頂きたいと思います。

キーワードはエネルギー量のモニター表示、「見える化」

 昨年は大手事業者がスマートハウスとの言葉を多く使い始めた、「スマートハウス元年」ともいえる年でした。現在、大手が言うところのスマートハウスは、HEMS(Home Energy Management System)に関する機器を搭載したもので、キーワードはエネルギー量のモニター表示、「見える化」です。

 具体的には、太陽光発電システムと、その発電電力量(もしくは対応する売電金額)及び室内の消費電力量(もしくは対応する電気料金)が確認できるモニター機器の設置を行い、加えてガス消費量・水道消費量などもモニター表示するものです。目的は、感覚で行っている省エネ行動を数字をベースにした客観的情報に基づくものとすることで、より効率的な省エネ行動ができる住宅・エネルギー消費が少ない住宅とすることにあります。

イラスト

 これらの機能を備えた住宅を各大手ハウスメーカーでは昨年末にかけ、自社が扱う住宅商品のラインナップに、ほぼ加え終わりました。一部の大手事業者では更に一歩進み、登録した住宅が電気を使い過ぎている場合にアドバイスを行うなどのサービスに乗り出そうとしています。
 このほか、蓄電池に安い夜間電力をためて昼間に使うようにする、比較的小規模の分譲地内で状況に応じ、住戸ごとに他の家庭の太陽光発電電力を使う――などの試みも行われようとしています。

住設機器メーカーなどから情報収集を

 と、ここまで読んで賢明な読者の皆様はお気づきと思いますが、これらは全て、住宅の建築のみを行う事業者単独では対応できない問題です。大手の場合は関連するグループ企業の協力や、電気機器システム会社と提携を行い、実践しているからできているのです。
 では、純粋に家づくりしか行っていない事業者は、どのようにしてこのスマートハウス・HEMS化の流れに対応したらよいのでしょうか。

 まず行わなければいけないのは、スマートハウス・HEMS化が自社の家づくりの価値観に合う・合わないは別にして、現在、新築戸建住宅供給を行う大手事業者の間でスマートハウス・HEMS化の動きが起きているという事実を直視し、その動向を追うことです。見込み客から「スマートハウスって何?」と聞かれて答えられないようでは、事業者としての能力を疑われます。
 「スマートハウスとは――」と一通り一般論を説明できる力を身につけましょう。その上で「うちは○○という考え方で家づくりをしていますので」と前置きし、スマートハウス・HEMS化に自社は現状でどう対応しているのか、説明すればよいと思います。

 次に、スマートハウス・HEMS化が自社の住宅にも必要と思った場合は、スマートハウスの関連機器を扱っている大手住設機器メーカーや、建材流通店の営業担当に相談するのがベストです。先にも書いたように、スマートハウス・HEMS化の問題は、要するにエネルギー消費・省エネを最適化するシステムをいかに構築するかの話なので、住宅事業者単独で手に負える問題ではありません。
 商品を買う・買わないは別にして、複数以上の別系列の大手住設機器メーカー・建材流通店から情報を仕入れられれば、情報の客観性が高まります。

 そして、これが最も大事ですが、スマートハウス・HEMS化に関する情報を集めて感度を高めながら、これらがどの程度エンドユーザーの間に受け入れられるか、冷静に社会情勢を見ることです。

イラスト

 現在のスマートハウス・ HEMS化の流れは、まだ出始めたばかりで、エンドユーザーのニーズがあるのか、仮にニーズがあるなら、どの程度までの機能や性能を求めているかなどが、把握できていません。大手事業者は皆、他社に遅れをとることを恐れ、市場ニーズや反応を二の次にして対応しているのが現状です。
 見込み客から聞かれた際に適切な答えができるよう基礎知識を身につけると共に、感度を高めて情報を収集し、いざニーズがあると判断した時にはすぐ対応できるよう、大手住設機器メーカーや建材流通店の営業担当とコネクションを作っておく。これが現段階でスマートハウス・ HEMS化した住宅を扱っていない事業者が取る、対応の基礎といえるでしょう。

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