住産ニュース - バックナンバー

2011年 5月号 震災と消費者の購買マインド

震災と消費者の購買マインド 大震災のあった3月は消費者マインドは冷え込み 今回も東日本大震災に関連したお話をさせて頂きます。震災から1ヵ月以上が過ぎ、震災によって生じた3月の消費者マインドの冷え込みが、調査などで明らかになりました。

震災と消費者の購買マインド 今月のポイント

オリジナルファイルのダウンロード(PDF)

大震災のあった3月は消費者マインドは冷え込み

(イメージ写真)
宅地に堆積した液状化で
出た砂(千葉・浦安)

今回も東日本大震災に関連したお話をさせて頂きます。震災から1ヵ月以上が過ぎ、震災によって生じた3月の消費者マインドの冷え込みが、調査などで明らかになりました。まず紹介したいのは、住宅一次取得者への移行潜在層といえる、賃貸居住者に関するマインドの冷え込みです。これに関しては賃貸物件を扱う大手事業者のアットホームが4月下旬、首都圏の3月の居住用賃貸物件市場調査結果の中で明らかにしました。

それによると、同社のネットワークで扱った3月の首都圏(東京23区、東京都下、神奈川、埼玉、千葉)の居住用賃貸物件の成約数は、3月11日を境に大きく変化。1~10日期間は前年同月比で3・7%増と2月から引き続きプラスを維持したものの、11日~31日期間は同14・7%減と二ケタ減となったため、トータルでは前年同月比9・0%減(成約数は2万8485件)になりました。

アットホームによると成約数の月次トータルでの前年同月比減は7ヵ月ぶりとのことで、同社ではこうなった理由について、「東日本大震災の影響でマインドが冷え込んだ。質的にハイグレードだったり、利便性が高いといった、いわゆる『良い物件への前向きな転居』を控える傾向が出たとみている」と理由を説明しています。
この11日以後の期間の成約数増減率の減少幅は特に埼玉と東京23区で著しく、11日を境にした前後期間の成約数増減率の落ち込みは、埼玉で38・9ポイント減(震災前19・2%増、震災後19・7%減)、東京23区は26・1ポイント減(同14・1%増、同12・0%減)と、それぞれ二ケタのプラスから二ケタのマイナスへと転じました。また、3月は大手メーカーが出展している住宅展示場においても、来場者数は前年同月比10~20%の減少になったとみられています。

今年が住宅購買に恵まれた環境であることをアピール

このようにみると、震災の影響で3月は消費者の住宅購買意欲が大きく冷え込んだ印象を受けますが、「4月に入ってからは資料請求など消費者からのアプローチ数が回復傾向にあるため、影響は一時的なもので長くは続かないのではないか」と話すメーカー関係者も少なからずおり、震災が今年度の住宅市場に与える影響の度合いは、業界関係者の中でも意見がわかれているのが現状です。

では、こういう状況の中で住宅を販売する上では、どのようなポイントをおさえればよいのでしょうか。まずは、固定資産税や登録免許税といった住宅購入に関わる優遇税制や、昨年度と比べれば上限枠が狭まったとはいえ税負担の面で活用が効果的な相続時精算課税制度が今年度も継続されているため、今年も消費者にとって住宅購入の環境が恵まれている点のアピールを怠らないことです。今は家を買う好機ということを、資料を使って具体的に説明しましょう。

消費者の不安解消には公的情報など根拠を基に

また、住宅被害の軽減策からははずれますが、今回の地震による停電の影響で、太陽光発電システムの評価が高まることが予想されます。現在のところ安価な蓄電設備が市場に流通していないため、太陽光発電で電気を作っても昼間に使うことしかできませんが、全く電気が使えない状態を考えれば極めて有効な停電対策といえます。

そして、扱う住宅は長期優良住宅仕様を軸に据え、地震に強く、長持ちする工夫がされている家であることを国土交通省の長期優良住宅制度を解説するなどして訴求しましょう。精度の高い地盤調査を行ったり、地震保険を合わせて勧めるなどの工夫も有効だと思われます。
震災で見込み客の購買マインドが冷え込んでいるとわかったら、行政や財団・社団法人といった公的機関のホームページや資料を基に根拠のある説明を行って、その不安を解消してあげるのも住宅販売側の大切な役割といえるでしょう。「たぶん~」や「おそらく~」ではなく、自信を持って「~です」と断定して情報を提供することは責任を伴うことですが、購買側の不安解消には効き目のある薬となるものです。

TOPページへ戻る

おすすめコンテンツ

  • 地域AD倶楽部
  • ベルマーク運動
  • 運送ラボ
  • 建設ラボ
  • フード&アグリラボ
  • ケア・フレンズ
  • ベストケアサポーターのご紹介
  • eco now
  • インターリスク総研