住産ニュース - バックナンバー

2019年6月号 住宅業界で進む住宅のIoT化

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1.横浜市、通信事業者等が参加するIoTスマートホームの実証実験が始まる

  横浜市、通信事業者、IT事業者の3者が開始した「未来の家プロジェクト」において、IoTスマートホームを用いた生活モニタリング実証実験が2019年3月から6月にかけて横浜市内で行われています。未来の家プロジェクトとは、IoT機器やセンサー等を設置したIoTスマートホームを用いて、居住者のリラックス度や活動量等、様々な生活状態を収集し可視化することで、蓄積したデータを大学や研究施設等の専門機関とともに分析し、将来的には人工知能(AI)を通じて居住者の状態に合わせたアドバイスや行動を促したり、快適な室内環境へ自動調整したりする未来の家の実現を目指すプロジェクトです。
 同プロジェクトは、2017年6月に開始され、2020年3月まで継続される予定です。第3回目の実証実験となる今回は、実際にIoTスマートホームに1週間住むモニターを一般から募集し、実証データを収集します。実証実験の内容は、リアルタイムに収集した生活データに応じてIoT機器が居住者に働きかけを行うホームオートメーションに取り組み、過去2回の実験で得られたデータを基に設定したアルゴリズムに沿って、居住者にとって最適なIoT機器の自動動作を行うというものです。
 今回の実験では、新たなIoT機器としてブラインド、給湯器、スピーカー、アロマデバイス、掃除機等が追加されました。居住者が目覚めると自動でブラインドを開けたり、居住者が帰宅するとエアコンや照明等のIoT家電を自動でつけたりと、快適な目覚めのサポートや室内環境の調整を自動で行えるということです。今後は、「住むことで生活、暮らしをサポートする家」をコンセプトにIoT技術を活用し、住宅が居住者に働きかけることで健康的で快適な生活を促進し、単身世帯の増加や医療費の増大、少子高齢化といった社会課題への対応を目指していくということです。

2.大手ハウスメーカーでは既存住宅のオーナー向けIoTサービスを開始

 住宅業界では、大手ハウスメーカーはもちろんのこと、地域ビルダーやリフォーム会社、建材メーカー等、様々な会社がIoT住宅への取り組みを行っています。IoT家電等、最新の技術を活用するIoT住宅は、これから建てる新築の住宅を対象にしたサービスが主流となっています。しかし、某大手ハウスメーカーでは、自社で建築した既存住宅に対して住宅会社が働きかけることで、IoTサービスをオーナーに提供しています。同社では、過去に供給した戸建住宅のオーナーを対象に、同社独自の光回線を介したスマートホームサービスの提供を2019年3月から開始しています。
 同サービスは、スマートフォンとセンサー等の機器を活用し、外出先から家電の操作や家族の見守りができるサービスです。同社独自の光回線を導入していれば、特別な工事をすることなくデバイスを設置するだけですぐに利用可能で、初期費用もかかりません。4つのプランの中からオーナー自らIoTでやりたいことに合わせてプランを選び、プラン毎の月額利用料を支払うシステムです。同社では、建築済みの住宅オーナーに対しても気軽に住まいのIoT化を実施してもらい、現状よりもさらに便利で安心できる暮らしの提供を目指していく考えです。

3.リフォーム業界ではIoT機器を取り入れた中古マンションの再販事例も

 中古マンションの買取再販事業でも物件のIoT化を進めることで、物件の魅力を向上させている事例もあります。福島県と宮城県を中心にリフォーム事業を行っているA社では、同社が手掛ける定額リノベサービスにおいて、最新IoT機器を取り入れたモデルハウスを宮城県仙台市にオープンしました。このモデルハウスでは、築39年のマンションに様々なIoT機器を導入し、ユーザーの利便性の向上を追求しています。物件内の照明、カーテン、空調、テレビ等をリビングと寝室にあるスマートスピーカーで音声操作することができるほか、スマートフォンを使って鍵の開閉をすることができます。物件は一定期間、モデルハウスとして活用した後、販売されます。 A社では今後、仙台周辺の他、東京でもIoT機器を導入した中古マンションの再販を行っていくということです。

資料作成:株式会社 住宅産業研究所
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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