飲食店CS向上ニュース - バックナンバー

2014年 9月号 新人スタッフ早期戦力化・定着の鍵は、中間サービスの強化
ウェイティング対応によるリピート率向上の指針

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 『BGW飲食店CS向上News』では、顧客満足(Customer Satisfaction=CS)向上に役立つ知識や考え方を、皆さまにご紹介して参ります。今回は、人員不足と顧客満足向上を両立させるための方法と具体例をご紹介します。

人員不足により乱れる店舗経営

 最近、ニュース等で深刻な人員不足が取り上げられています。料理や設備、価格は申し分ないのに、人員不足、特にパート・アルバイトの不足により満足なオペレーションができずに、顧客満足の低下、リピーターの離脱を招いているケースが少なくありません。そこで、まずは人員不足が引き起こす問題の内容から確認していきたいと思います。
 人員不足が引き起こす問題のうち特に店舗経営に影響力の大きいものとしては、以下【図1】の項目が挙げられます。

【図1】

「人員不足」が引き起こす問題
 (1)オペレーションレベルの低下
 (2)増える採用コスト
 (3)社員の負担増大

 人員不足になると社員の負担が増大して作業に追われ、新規雇用したスタッフの教育が遅れます。教育不足によってオペレーションレベルが低下し、CSが下がり、クレームが増えると売上に悪影響を及ぼす可能性も生まれます。さらに、仕事のやりがいを感じづらくなり、就労環境も悪化して離職につながる可能性が高まります。それを補うために採用コストが増大し、店舗経営を圧迫します。
 人員不足が引き起こすこうした負のスパイラルから抜け出し、正しい店舗経営を実現するためには、まず人員不足を早急に解消し、「教育→戦力化→定着」を進めなければいけません。

新人スタッフ「教育→戦力化→定着」の流れ

 やっと採用したパート・アルバイトスタッフの「教育→戦力化→定着」を実現するために、まず、教育・戦力化のポイントを明確にする必要があります。時給水準・チーム環境が同じだとすると、スタッフの定着に最も影響を与えるのは、仕事の価値を感じることです。
 そこで、弊社のミステリーショッピングリサーチ(覆面調査、以下MSR)の調査結果を見てみると、接客面で評価の低いレポートには、高い頻度で【図2】のようなコメントが記載されています。場面としては、食事中の「中間サービス」時に集中しており、概して「できて当たり前」というコメントが並んでいます。

【図2】

接客面での不満コメント例
 (1)空いたグラス・皿を下げてくれない
 (2)お代わりのおすすめがない
 (3)提供するドリンク・料理の説明がない

 新人スタッフの教育目標をこれら「中間サービス」のレベルアップに据え、早期戦力化を目指すことが、顧客満足の向上と、新人スタッフの定着を両立させる鍵となります。

合言葉を用いて中間サービスを改善

 ここからは、「中間サービス」のレベルアップのポイントを、弊社クライアント企業様の事例を踏まえてご紹介いたします。MSRで高い顧客満足を継続して実現している企業様にインタビューをさせていただいたところ、「合言葉による初期教育」がキーワードとして上がってきました。ある企業様では、「1WAY3JOB」を合言葉に中間サービス力強化に取り組み、サービス品質向上と新人スタッフの早期戦力化を実現させています。 「1WAY3JOB」 とは、「1度お客様のもとへ伺う際には、必ず3つの仕事をする」というルールです【図3】。

【図3】

中間サービス教育の合言葉
「1WAY3JOB 」(ワンウェイスリージョブ)

 3つの仕事をするということですが、具体的に何をするかは、スタッフが自分で考えることになっています(自己決定感)。そして、スタッフのシフト終了時に社員とスタッフが3分間の面談を行い、中間サービス時に具体的にどんなことをしたかを確認し、新しい気付きやできるようになったオペレーションを褒めるという振り返りの時間を取ります(成功体験)。
   それによって、本人のオペレーションスキルが向上し、お客さまにお褒めの言葉をいただけるようになって自信が得られ、飲食店で働く楽しさを実感し(有意味感)、戦力として定着していくのだそうです。その企業様では、新人スタッフ間でも、「 1WAY3JOB 」が共通言語として定着しています。
 限られた時間の中で、新人スタッフの早期戦力化と定着、顧客満足の向上を同時に実現させるための、シンプルかつ有効なアイデアだと思います。参考にしていただければ幸いです。

原稿監修:株式会社MS&Consulting 執筆者:コンサルティング本部 湯瀬 圭祐

ミステリーショッピングリサーチ(覆面調査)を通じて顧客満足(Customer Satisfaction=CS)・従業員満足向上のお手伝いをしている会社です。現在、全国40万人の一般消費者モニター様と共に、毎月約1万8千の店舗や施設(うち飲食店は約7千店舗)に対して継続的な調査を行っております(2014年3月31日時点)。

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