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2016年 11月号 農業カフェに大行列!!素材持つ強みを生かした名物メニューカフェ
農業カフェに大行列!!素材持つ強みを生かした名物メニューカフェ

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3時間待ちの大行列!静岡県の小さな農業カフェ

 この夏、静岡県にある小さな農業カフェにお邪魔しました。いちごをメインにメロンも生産している農家がつくった農業カフェ、開業5年目です。私がうかがったのは午前中ですが、3時間待ちの状態でした。テイクアウトなら15分程度ということでしたので、次の予定もあったため、テイクアウト商品をいただきました。
 席数20席の小さな農業カフェでこの夏月商1,000万円近くまで上がったそうですが、かなりの繁盛店といえます。この農業カフェは「いちご」をメインにし、いちごがない時期の7月~8月にメロンのメニューも提供しています。作付面積は「いちご」85a、「メロン」20aで、全体で昨季が約1.5億円の売上、今季はさらに大きく伸びているそうです。
 上記のお店は象徴的な事例です。今回は「農業カフェ」についてお伝えしたいと思います。

*1a=100m2(平方メートル)

注目度が高まる“単品特化型”の業態

 現在「素材」を押し出した商品、お店が多くなっているのはみなさんも感じると思いますが、とくに果物を押し出した商品が多くの消費者の方に支持されています。一方で国産の生産は縮小している傾向にありますので、商品としての原価は高い状態にあり、今後さらに上がっていくと予測されます。
 この中で「農業カフェ」というのは、生産~加工、提供までを自分でやることで、自社で素材を確保している強みを全面に押し出した業態といえます。さきほどの事例の「いちご」を全面におしだしたカフェは、普通なら相当な高価格販売、または安定しない仕入れ単価となり難しい業態となりますが、自社生産することで、逆に真似されにくい業態となることにメリットがあります。

 さらに、素材への意識が高い現在では「いちご」という単品に特化した業態への注目度がさらに高まる傾向にあります。さきほどの事例店舗ではいちごの香を大事にしているため、コーヒーの提供もしていません。とにかく、いちご(とメロン)以外は扱わない方針です。取扱い商品が少なくなることに普通は不安がありますが、実際はそれがブランドになり繁盛しています。
 このように単品特化した業態を行う場合に大切なのは、「名物」といわれる商品・メニューづくりです。看板商品ともいいます。実際この店舗は自店の「名物」商品が多くのメディアに取り上げられるようになり、認知度アップからブランドにまでなっています。先程の3時間待ち状態が夏にずっと続いたそうですが、全国放送のワイドショーで名物メニューが取り上げられたことがさらに集客が増すきっかけになりました。

 強みを生かし、時流にのったテーマで、絞り込みを行い、名物(そこでしか味わえない・手に入らない・体験できない何か)をつくることで、非常に魅力的な業態ができることになります。そういう意味で、このような「農業カフェ」は今後増えていくと思われます。

 この業態の弱みは、自社の農産物がなくなった・できなかった場合に、売るものがなくなるということです。強みや魅力と弱点は裏表ですが、そのリスクもあることをお伝えしておきます。 消費者の時流にあった商品づくりや業態づくりと農業の関係は今までにない程近づいている時代となっています。みなさまもぜひ一度考えてみてください。

資料作成:株式会社船井総合研究所
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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