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2016年 9月号 国家戦略特区の優遇措置の概略と農業との関わり
国家戦略特区の優遇措置の概略と農業との関わり

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 今回のコラムでは、アベノミクスの成長戦略の大きな柱と言われている「国家戦略特区」についてご紹介いたします。さて、国家戦略特区とはそもそも何でしょうか・・・。

国家戦略特区とは・・・?

 首相官邸の広報では、「岩盤規制」改革の突破口という記述があり、「経済社会の構造改革を重点的に推進することにより、産業の国際競争力を強化するとともに、国際的な経済活動の拠点の形成を促進する観点から、国が定めた国家戦略特別区域において、規制改革等の施策を総合的かつ集中的に推進します」というように記述されています。
 簡単に言えば行政が、今後の改革を行っていく際にどのような課題があるかの把握、優先的に改革を推進する社会実験を行う構造改革の拠点地域ということです。
 特区では、そのような目的から様々な、規制緩和や優遇措置が行われています。例えば、特定の条件を満たした事業者が設備投資等を行った場合に普通償却に加えて取得価額の一定割合を課税所得や法人税額から控除することができる特別償却・税額控除があります。

農業分野における国家戦略特区

 現在10地域ある特区で、それぞれの特区の中では、異なった規制緩和、構造改革が推進されています。農業に関して言うならば、「新潟市」と「養父(やぶ)市」はいずれも国家戦略特区に指定されていますが、新潟市では、「農地の集約や農産物の利用促進」などを主なテーマとしており、ここでは大規模型の農業を推進しているように見えます。一方で、養父市では「中山間地域の農業や空き家等の活用」などを主なテーマとしているため、中山間地域内でのグリーンツーリズムや、地域内との結びつきを重視した取り組みを促進しているように見えます。

 2016年5月に、養父市に限定した形ではありますが、この国家戦略特区内で農地の企業の実質的な取得が可能になる法案が可決されました。
 具体的には、農地を所有することができる農業生産法人(現農地所有適格法人)への企業の出資比率を50%以上に引き上げることが認められたということになります。現状5年間の制限を設けているため、あくまで実験的にという動きではありますが、これまで聖域であった農地の企業保有が認められた事例が生まれたという事実は大きいかと思われます。

 これによって、今後農業にM&Aの概念が生まれてくかもしれません・・・。

資料作成:株式会社船井総合研究所
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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