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2016年 7月号 地方ブランディングは農業のポジショニングがカギ!?
地方ブランディングは農業のポジショニングがカギ!?

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 最近、観光施設の付加コンテンツに「体験」を盛り込んでいるところが増えてきているようです。
 一つには交通網の発達によるターゲット層の変化で、昔はバス等の集団客がメインだったのが、今は個人客が一定の市場を形成するようになったことが要因とされています。また生活が豊かになってくると、消費者の購買経験や価値感も成熟してくるため、サービスを享受する(見る)だけでなく、「知りたい」という感覚が育ってきているのでは・・・とも考えられます。
 調査のご依頼などが無い限り、観光客の動向調査というのは国が実施している以上のことが出来ないので、来客層の内訳・目的別階層など、数値的につかめていないのが現状です。ただ、テーマパークで人気を博しているハウステンボスや来場者一体となるイベントが有名なUSJも、機械のローテク・ハイテクの差はあれど、来客者を楽しませるような「体験」の比率が上がっているようです。また、道の駅が大きくなった施設や観光農園、6次化・ビレッジ構想など、1次産業を取り込んでの施設が人気を博しているようです。
 先日、弊社(株式会社船井総合研究所)の視察で、この1次産業を取り込んで、三重(地方)でブランド化に成功している企業2社を対比しながら回ってきました。

癒しと食の総合リゾート「アクアイグニス」

 1つ目は、「アクアイグニス」。食と癒をテーマに、温浴施設・宿泊施設において、菓子物販では超有名パティシエの辻口氏、飲食店ではシェフ「賛否両論」の笠原氏・「イルケッチャーノ」の奥田氏を迎えて、プロ集団が魅せるハイセンスな観光施設となっています。僅か4年程度で日本人の高価格帯層を中心に、25万人⇒100万人まで集客を伸ばし、マスコミや行政などから注目を集めています。短期間で来客数を伸ばしたのは、この地域にはない・プロ集団のオシャレな空間に加えて、湯の山温泉という年間来浴客数220万人の観光地の入り口にある立地条件も大きいと思われます。
 また、パティシエの辻口氏がこだわったイチゴを商品に使用し、施設の中央には約2.5反の高設栽培のイチゴハウスが展開されています。プロが拘っているのは、「技」と「素材」ですが、ハウスは、この「素材」の裏付けに十分なリアリティを出しています。また、イチゴ狩りは食べ放題\2,500/40分*人で、一般的なイチゴ狩りより\1,000程度高い設定となっておりました。

食農体験ができる アミューズメントファーム「モクモク手づくりファーム」

 2つ目は、有名な「モクモク手づくりファーム」。レストランが各地にあるため、ご存知の方も多いと思いますが、体験のオペレーション含めた内容・種類共に、全国トップレベルのコンテンツを持っており、足元商圏の地元住民から熱烈な応援を受ける、全国的に見ても稀有な観光施設です。こちらは、物販の90%以上が自社企画・製造品で、自社の商品価値を伝える為の手段として、様々な体験コンテンツを展開されています。自社でも農業に参入されており、この参入があるからこその体験コンテンツの種類・内容が、他と比べて圧倒的に魅力的であるため、ファンが毎年増え、2年以上リピートのないファンを外していっても、5万世帯に上るそうです。こちらの特徴は、『人気のある体験コンテンツは、その物販も売り上げを伸ばしている』ということです。体験コンテンツで価値を伝えたものは、ちゃんと売り上げに結びついている、ということが伺えます。

資料作成:株式会社船井総合研究所
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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