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2016年 12月号 相続税なんてかからないと思っていた…
相続税なんてかからないと思っていた…

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<事例>

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A子さんは、幼い頃に叔母・S美さんの養子になり、子供のいなかったS美さんとは血のつながった親子同然に過ごしてきました。大人になって実家を出たA子さんは、一人暮らしとなったS美さんを気にかけて、近くに住みながら度々顔を合わせるようにしていました。そんなある日のこと、いつものように実家を訪ねると、S美さんが倒れているのを発見し、慌てて救急車を呼びましたが間に合わず、S美さんは亡くなってしまいました。原因は脳卒中でした。
生前、S美さんからは「私の財産はすべてA子が単独で相続することになるが、相続税の心配はない」と言われていたのですが、実際は相続税の納付が必要な金額だということが判明し、相談に来られました。

<結果>

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相続税は、相続や遺贈により取得した財産の額や法定相続人の数によって、申告が必要でない場合があります。
相続税には基礎控除額が定められており、取得した財産額から債務や非課税財産などを差し引いた課税価格の合計額が基礎控除額以下の場合には、相続税の申告は必要ありません。この基礎控除額は法定相続人の数によって異なります。
どうやらS美さんは、法定相続人の数によって相続税の基礎控除額が変わることを知らず、自分が父親から相続した際の基礎控除額を参照に、「自分自身の相続の場合の相続税は心配ない」と伝えていたようでした。ところが、S美さんは父親から相続した土地と持ち家の一戸建てに住み、結婚せずに生涯独身で働き続けていたこともあって、預貯金もそれなりの額となっていました。さらに今回、相続人はA子さん単独での相続で基礎控除額も低いことから、結果、課税価格の合計額が基礎控除額を上回ることになり、A子さんは相続税の申告が必要となったというわけです。
A子さんの場合、相続財産に預貯金が多かったことから、その預貯金の範囲内で十分に納税が可能であり、期限内に申告・納税をすることが出来ました。

ポイント

●相続税の申告

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 相続税は、各相続人や受遺者が取得した遺産の割合などをもとに算出します。
 まず、相続や遺贈により取得した財産(被相続人の遺産総額)に、相続時精算課税制度による財産、相続開始前3年以内の贈与財産の額を加算します。これから債務の額、葬式費用、非課税財産の額などを差し引き、課税価格の合計額を算出します。この課税価格の合計額から遺産にかかる基礎控除額を差し引いたものが課税遺産総額となります。
 この課税遺産総額を法定相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定した場合の、各人の税額を合計して相続税の総額を求めます。その額から、実際の相続割合や控除額を計算して、各人の納税額が決まります。
 相続税に対する準備としては、事前に法定相続人の確認や財産の全体像を把握しておくことが必要です。
 なお、相続税の申告書の提出及び納税の期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内とされています。

●基礎控除額

 では、相続税の申告が必要か否かはどのようにして判断するのでしょうか?
 上記の計算方法にあるように、課税価格の合計額から遺産にかかる基礎控除額を差し引いた額に対して相続税を計算しますので、課税価格の合計額が、遺産にかかる基礎控除額以下である場合には、相続税の申告をする必要がないことになります。この基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の数で計算します。ここでの「法定相続人の数」は、相続放棄をした人があっても、その放棄がないとした場合の相続人の数をいいます。
 このように相続税には基礎控除という制度があることから、亡くなった方全員に申告が必要というわけではありません。
 なお、各種の税額軽減制度もあり、申告が必要でも納税は不要という場合もあります。

事例発行元:相続手続支援センター事例研究会
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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