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2016年 11月号 登記されていない建物の相続
登記されていない建物の相続

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<事例>

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銀行の担当者からご紹介いただいたお客様にお話をお聞きすると、「亡くなった妹の相続手続をお願いしたい」ということでした。その妹さんはご主人もすでに亡くなっており、京都にある自宅は誰も住む人がいないので、売却したい意向を持っておいででしたが、そのご自宅の謄本を取得しようと試みましたが、建物が未登記でした。

そうした場合、遺産分割協議書には「同地上の未登記の建物」と書くことで相続はできますが、建物が未登記のままだと相続登記をすることができません。相続登記がされていない不動産では売却に支障が生じます。
相続登記をするにあたって、通常それに先立ち、どのような大きさや造りの建物であるかを登記する「建物表題登記」と、建物の所有権者が誰であるかを登記する「所有権保存登記」の2つの登記が必要になります。
当事者である2人ともが既に死亡しているため、手続は相当難航することが予想されました。

<結果>

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亡くなった妹の夫には兄弟姉妹がおらず、夫の相続人は妻である亡くなった妹一人であったことと、妹の相続人が大変協力的であったため、妹の8人の相続人間での遺産分割協議により、表題登記および、所有権保存登記も相続人である兄の名義で無事登記することが出来、完了しました。

ポイント

●相続登記

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 自宅やマンションなどの不動産を所有している人が亡くなった場合には、相続(名義変更)登記が必要です。
 毎年1月1日現在の所有者に固定資産税の請求がされるため、相続登記は年内に手続きを済ませることが望ましいでしょう。
 亡くなった方の最後の住所と、登記簿に記載されている住所が違う場合は、権利証や戸籍の附票等で住所確認が必要となります。法務局は、氏名と住所が一致して初めて同一人物と判断します。また、相続登記は、法定相続人の1人からの申請だけで、勝手に相続登記をすることができてしまうという点に、注意が必要です。
 この場合、各人の法定相続分で共有という登記になりますので、遺産分割協議書が整ったあと、再度登記をする必要が生じます。原野や森林、共有不動産等で、固定資産税の通知が来ない土地は、その土地を持っていることすら相続人が知らないこともありますので、手続の漏れには注意しましょう。

●建物表題登記と所有権保存登記

 建物がどのような造りで、どれくらいの大きさであるかを、図面を作成して登記することを建物表題登記といいます。そして、その建物の所有権が誰のものであるかを登記することを、所有権保存登記といいます。

 本来であれば、建物を建てたときにこれらの手続きをしておかなければなりませんが、築年数が古い建物には、登記がされていない、いわゆる「未登記建物」となってしまっているものも、少なくありません。知り合いの大工さんに家を建て増ししてもらったときにも、増築の登記が必要ですが、されていないケースも多く見受けられます。未登記のままだと、売買や、担保権を設定することは困難です。自宅が未登記のままであることを知らない方も多いので、不安な方は法務局で確認しておくことをお勧めします。

事例発行元:相続手続支援センター事例研究会
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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