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2016年 8月号 銀行から突然の連絡
銀行から突然の連絡

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<事例>

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Aさんの父親は5年前に亡くなり、相続人である長男Aさん、長女Bさんで遺産を分割し、相続手続きを済ませて平穏に暮らしていました。そんなある日、住まいから遠く離れた地方銀行から、1通の手紙が届きました。
手紙には、Aさんの父親の弟(Aさんにとっての叔父)が多額の借金を残して亡くなり、その相続人がAさんとBさんになっていることが書かれていました。
父親は長男でしたが、家業は継がず実家を出て暮らしており、すっかり疎遠になっていました。父親の実家の商売のことなど知る由もなかったAさんは、銀行からの通知にたいそう驚き、状況が把握できるまで2週間かかりました。
どうやら叔父の家族が皆、相続放棄をしたため、甥姪のAさんやBさんが相続人となったようです。Aさんは相続放棄を考える一方、父親が叔父の連帯保証人になっている場合を懸念していました。保証人の地位は、相続で引き継ぐことになるからです。

<結果>

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ようやく叔父の家族と連絡が取れ、詳しい話を聞いてみると、父親は連帯保証人にはなっていないことが確認できました。
叔父の家族は、相続人の地位がAさんとBさんに移ることも知らなかったようでした。
Aさん達は、早速相続放棄の手続きを始めました。
相続放棄は、「相続の開始があったことを知った日から3ヶ月以内」であれば可能です。今回のケースのように、先順位者である叔父の家族が相続を放棄したことを知った日から3ヶ月以内であれば、相続放棄が認められるということになります。
また、相続放棄の申述は、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に対して行うこととなっていますが、遠方の場合は郵送で手続きができるため、Aさん達も郵送で手続きを進め、無事に受理されました。

ポイント

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●相続をするか放棄するかの判断

 遺産を何も相続しない、という場合に、相続放棄をしたと仰る方もいます。しかし、この言葉には2種類の意味があります。
 家庭裁判所で手続きを行なう「相続放棄」と、遺産分割協議書上で財産を継承しないとする「財産放棄」です。

 まず「相続放棄」とは、借金が多い場合やどれだけあるかわからない場合に、家庭裁判所に申述して、最初から相続人でなかったことにしてもらうという制度です。相続放棄をした場合には、固定資産税や借金を払う必要がなくなる一方で、故人の財産には一切手を付けることができなくなります。さらに、自分が放棄すると、次の順位へとその相続人の地位も(借金も)追いかけてくることになりますので、次の順位の方へはその旨を伝えておくといいでしょう。また、相続放棄しても、死亡保険金や企業年金など、受け取ることができる財産もあります。
 一方、「財産放棄」は、遺産分割協議書において、単に財産がいらないというだけで、家庭裁判所での手続きは不要です。この場合、後から借金の存在がわかったときに支払わなければならない可能性があるので、注意が必要です。

●保証人

 見落としがちになることが怖いのは、保証人という制度です。保証人は隠れた債務と言われ、契約書すら持っていないことが多く、見つけるのは大変難しいものです。
 親戚や友人の連帯保証人になっていると、死んでからも家族に迷惑をかけることになります。相続の手続きがすべて終わって、時間が経ってからでも、元々借りていた人が破産して急に借金の返済を請求される可能性があるからです。
 保証人になっていたら、誰のいくらの保証人になっているかということを、家族に伝えておくべきです。

事例発行元:相続手続支援センター事例研究会
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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