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2016年 3月号 海外からの相続放棄期間伸長手続き
海外からの相続放棄期間伸長手続き

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<事例>

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Mさんと弟さんは、ご両親が離婚をしてから、お父様とは全く会っていない状況でした。そんなある日、父方の祖父からお父様が病気で亡くなったことを知らされ、葬儀に駆けつけました。年齢的にはまだ若かったので、突然の死にMさんは驚いたそうです。
その後、お父様の財産状況等が全くわからないMさんは、相続の手続きを何もしないままでいました。しかし、3ヶ月が過ぎようとしていたところで、お父様に借金があったことが発覚しました。
相続は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に、家庭裁判所に放棄等の手続きをとらないと、承認をしたことになり、借金等のマイナスの財産も引き継ぐことになってしまいます。
これを知ったMさんと弟さんは、すぐに相続放棄の手続きを取ろうとしたのですが、弟さんはお父様の葬儀後、仕事の都合で海外に行ってしまっていて、すぐに帰国ができない状況だったため、慌ててご相談にいらっしゃいました。

<結果>

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Mさんには、まず放棄の手続きの前に相続放棄期間の伸長の手続きをとってもらいました。この手続きは、家庭裁判所に3ヶ月以内という放棄の期間を延ばしてもらうもので、本人ではなく、利害関係人からでも、手続きをすることができるのです。
今回の事例では、共同相続人であるMさんが、弟さんの利害関係人にもあたるので、弟さんの分も申立てができるということになります。
その後、家庭裁判所から期間の伸長が認められ、2人とも放棄の手続きを無事にとることができました。
(Mさんが弟さんの分も申立てするにあたり、必要書類を海外に送り、返送してもらう等、書類のやり取りがあるので、少々時間と手間がかかります。)

ポイント

 相続には期間が決まっている手続きがあります。そのため、もし自分が相続人であることを知った時は、早めに行動を起こしましょう。

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●相続放棄と期間

 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に、相続について、限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる(民法第915条1項)となっています。
 よく勘違いされるのは、相続が発生した時(亡くなった時)から3ヶ月と思ってしまうのですが、そうではなくあくまでも自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月です。
 なお、相続放棄は相続人ではなかったことにしてもらうものです。ですから、相続放棄が認められる前に、亡くなった方の財産に手をつけてしまったら、その時点で、財産を相続する意思があるとみなされてしまうので、放棄ができなくなります。もちろん、放棄が認められた後は一切財産に手をつけることは出来ません。

●相続放棄の期間伸長

 上記でも述べましたが、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に相続放棄の申立をしなければいけませんが、理由があれば、同じく家庭裁判所へ申立てをして期間を伸長してもらうことができます。
 理由は何でも良い訳ではありませんが、今回の事例であれば、長く別々に生活をしていたので、財産状況を調べてみても、借金があることがわからない場合や、相続人が海外に居住しているため等に期間を伸長してもらえます。
 相続放棄に関しては、相続人個別で申立てとなりますので、期間伸長の申立も個別で申し立てます。そのため、相続人の中の1人が期間伸長を認められても、他の相続人全員の期間が伸長されたことにはなりません。

事例発行元:相続手続支援センター事例研究会
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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