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2015年 1月号 DVの末の離婚
DVの末の離婚

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<事例>

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Aさんは、お父様が亡くなり相談に来られました。
お母様はすでに亡くなられており、相続人は子であるAさんおひとりだけとの事です。
依頼を受けて調査を行ったところ、Aさんの元夫であるBさんが、お父様と養子縁組されており、相続人であることが発覚しました。
事情をお伺いしたところ、AさんはBさんからDVの被害を受け、弁護士を通しての協議の結果、離婚が成立していました。しかし、お父様とBさんとの養子離縁は実行されていなかったのです。お父様、Aさん共に、離婚が成立すれば養子も解消されると勘違いしていたそうです。
結局、お父様の相続人はAさんとBさんの2人ということになり、離婚した夫と遺産分割協議をしなければならないこととなってしまいました。
弁護士を介しての遺産分割協議が行われ、AさんはBさんへ法定相続分である1/2相当額を渡さなければならなくなりました。

<解説>

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このケースの場合、生前に養子離縁が行われていれば、このような事態になる事はなかったと思われます。
もしBさんが養子離縁に合意しなかった場合でも、家庭裁判所に「養子離縁の調停申立」を行い、調停により離縁することも可能です。
また調停に時間がかかり、なかなか養子離縁が実行されない場合には、お父様が遺言書を残すことで、Bさんの主張する権利を遺留分である1/4まで減らすことも可能でした。
この事例は、勘違いから招いた争族案件でしたが、生前に対策を打つことで、回避することはできたと思います。

ポイント

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 養子は実子と同じく相続人となりますので、養子縁組を「以前にしていた」または「されている」という方は、相続の際に注意が必要です。
 今回の事例のように、親が実子の配偶者と養子縁組をするということはよくあることですが、その実子夫婦が離婚したからといっても、当然に実子の配偶者との養子縁組が解消されるわけではありません。養子である以上、親が亡くなった際には、養子は実子と共に相続人になります。
 また、例えば夫婦で養子をもらった後、養親の一人が死亡し、生存している養親と養子が離縁の手続をした場合でも、既に死亡している養親との間では未だに養親子関係は継続しているため、死亡している養親とも「死後離縁」の手続をしておかないと、「離縁した」はずの養子が、実子の相続の際に実子の兄弟として相続人となってしまうケースもあります。
 生前の準備として、縁組関係が現在どのようになっているか、確認することをお勧めします。
 なお、養子には普通養子と特別養子の2種類あります。

●普通養子

 縁組意思の合致とその届出によって成立します。15歳未満の養子は法定代理人の代諾と監護者の同意が必要ですが、養親より年長でなければ、特に年齢の制限はありません。
また、実親との関係は継続となり、親権のみが養親に移ることとなります。戸籍には養子と明記されます。

●特別養子

 養子の利益のために家庭裁判所の審判によって成立します。養子は6歳まで、養親は25歳以上の婚姻中の者のみとなっており、実親との関係は断絶します。戸籍には、長男や次女等と記載され、養子であることが一見してわからないようになっています。

事例発行元:相続手続支援センター事例研究会
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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