相続ニュース - バックナンバー

2021年 9月号 大往生

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<事例>

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Aさんが「妹のXが亡くなりまして…」とご相談に来られました。

お話を伺うとXさんにはご主人もお子様もいらっしゃいましたが、ご主人が3年前、お子様も2年前に亡くなっています。Xさんのお父様も既に亡くなっていて、お母様Yさんはご健在ですので、Xさんの相続人はYさんお一人です。
その時、Yさんは102歳。年齢的に認知症が心配されましたが、とてもしっかりとしていらっしゃり、『Xも婿も孫も順番を守ってもらわないと困る』と大変悲しそうなご様子でした。


<結果>

Aさんのサポートのもと、相続人であるYさんからご依頼を受け、Xさんの相続手続きに着手すると、Xさんのご主人甲さん名義の不動産や、お子様乙さん名義の株式が出てきました。甲さんが亡くなった時の相続人はXさんと乙さん、乙さんが亡くなられた時の相続人はXさんとなりますので、今回、全ての財産をYさんが相続することになります。

無事にXさん、甲さん、乙さんの3名分の手続が完了し、Yさんは喜んでくださり、「あの子たちの分も長生きしなくてはね。私はみんなに生かされている。この気持ちを大切に、生きている家族が生活していかなくてはいけません。Aにはそれを忘れずに伝えて、その後のみんなの供養を任せます。」とお話ししてくださいました。
そのお言葉も記憶に新しい年末、残念ながら、Yさんはご逝去されました。103歳の大往生でした。

Yさんの相続人はAさんお一人です。通常、年長者から順に引き継いでいくはずの相続財産ですが、婿から孫へ、孫から娘へ、娘から母へと引き継がれた財産をAさんがご相続されることとなりました。Aさんは「これからの人生を先に亡くなったみんなのために使っていきたい。家を守っていきたい」と強い気持ちをお話ししてくださいました。Aさんにしっかりと引き継がれたお母様の思い、不動産よりも、預貯金よりも素敵な相続財産だと感じました。

ポイント

同じ方が亡くなられる場合でも、亡くなる順番によっては、想定していなかった方が相続人となる場合がありますので注意が必要です。

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●相続人となる順番

今回の事例のように、死亡した時点で第一順位の相続人となる子や孫(直系卑属)がいない場合、第二順位である親(直系尊属)が相続人となります。事例ではXさんの配偶者・甲さんが既に亡くなっていましたが、仮に健在であった場合は、相続人は甲さんとYさんになります。なお、乙さんに子(Xさんの孫)がいれば、代襲相続人として相続人となりますので、親のYさんは相続人にはなりません。また、もしYさんが亡くなっていて、親も子もいない場合には、兄弟姉妹(第三順位)であるAさんがXさんの相続人となります。

●事例とは異なる場合

 事例では、Xさんの配偶者・甲さんが亡くなり、その後に子・乙さんが亡くなっているので、甲さんの相続財産は、甲さんからXさんと乙さんへ、その後、乙さんから親のXさんに、そして今回Xさんが亡くなったのでYさんへと引き継がれました。これが、仮に子の乙さんが甲さんより先に亡くなっていたとしたら、どうなるでしょうか。甲さんが亡くなった時点で、既に子の乙さんがいないとすると、甲さんの相続人は妻のXさんと甲さんの親(直系尊属)となり、親が既に亡くなっていれば、甲さんのご兄弟姉妹(亡くなっていれば甥姪)が相続人となります。甲さんの財産についての相続手続はYさん一人だけではできないことになります。


事例発行元:相続手続支援センター事例研究会
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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