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2021年 8月号 親の住んでいた自宅が親の名義ではなかった

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<事例>

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お父様のXさんがお亡くなりになったとのことで、Aさんからご相談を受けました。

Aさんのお母様(Yさん)は5年前に既に他界し、お子様はAさんお1人とのことで、本来ならスムーズに相続手続が進むはずでした。ところがXさんのご自宅の不動産の調査を行ったところ、不動産はXさん名義ではなく、お母様のお姉様(Aさんにとっては母方の伯母)Zさん名義であることがわかりました。

<結果>

Zさんは2年前にお亡くなりになっているとのことで、独身で子供もいなかったことから、「伯母様の相続についても、養子縁組等が無いときは、Aさんが相続人になる可能性があります。」と説明し、Zさんの相続調査も開始しました。

戸籍を取り寄せた結果、Zさんの相続人はAさんをはじめ、Aさんの従兄妹のBさんとCさんであることが分かりました。また、遺言書はなく、不動産の他にZさん名義の預貯金などが数件あることがわかりました。

Zさんの相続について、Aさん、Bさん、Cさんの相続人全員で話し合いを行い、全相続財産をAさんが取得し、他の相続人へは代償分割を行うこととなりました。

結局、お父様の相続についてはすぐにお手続きが完了したのですが、Zさんの相続を含めて全ての手続が終わるまでに半年を要しました。

Aさんは「相続手続はその都度行わないと後々大変なことになるのですね!」と実感を込めておっしゃっていました。それでも、Zさんの場合はお亡くなりになられてからそれほど年月も経っていないため、預貯金等を見つけることができ、無事に相続手続を完了することができましたが、時間が経過をすればするほど財産を探すことも困難になり、新たな相続が発生することで、どんどん相続人が増え、相続人全員での話し合いができずに相続手続を完遂できなくなるということも生じます。

相続手続は放置をせず、その都度行うことを強くお勧めいたします。

ポイント

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●相続手続での名義変更の注意

相続には、相続税の申告納税をはじめとした、期限が定められている手続きもありますが、遺産分割協議や不動産や株式等の名義変更、預金口座の解約などの期限が定められていない手続きもあります。
 特に不動産については、名義変更せず既に亡くなっている父又は祖父名義のままで、固定資産税を納税しながら住み続けているご遺族の方をお見受けすることがあります。住み続けていくことはできますが、その後、不動産を売却したり、担保権を設定したりする場合には、相続により名義が変更している必要があります。
 しかし、相続の手続きをその都度行わず放置しておくと、いざ名義変更や解約手続きを進める際にスムーズに行かなくなる恐れがあります。時間の経過により相続人が亡くなると、その相続人が数次相続人として登場し、協議しなければならない「関係者」が増えていきます。そうした相手が、親戚とはいえ親交がない場合や、高齢で認知症になるなど、遺産分割協議がスムーズにできない状態であるリスクが生じるというわけです。

●相続登記の義務化

 また、不動産の相続登記がなされていないことが主な原因と言われている「所有者不明土地」の問題を解決するための関連法も2021年4月に成立しました。不動産を相続した場合や、所有者の住所を変更した際の登記申請を期間を設けて義務化し、遺産分割協議の期間も設定されます。加えて、相続した土地で、管理が厳しくなった土地を国庫に返納できる制度も新設されます。


事例発行元:相続手続支援センター事例研究会
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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