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<事例>

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Aさんは、お父様が亡くなった時に、ご自宅不動産や預貯金等の全財産を引き継ぎ、高齢のお母様のお世話をしてきました。しかし、余命宣告を受け、ご自身の相続について相談にいらっしゃいました。独身で子供もいないため、亡くなった際に相続人になるのはお母様お1人です。
そのため、弟さん夫婦に全財産を渡し、お母様のお世話をしてもらいたいというご意向で、弟さん夫婦も了承しているということでした。また、高齢のお母様が亡くなった際の相続も考え、弟さんに先に承継しておきたいという想いもあるようでした。Aさんがお父様から引き継いだ財産を加えた相続財産には、多額の相続税がかかることが予想される為、なるべく税金や費用が安くなる方法で対策を打ちたいという相談でした。


<結果>

財産を承継する方法としては、生前贈与や遺言による方法等が考えられますが、生前贈与だと相続税よりも多額となる贈与税が課せられることになるため取ることができません。遺言による方法を検討しましたが、「遺贈」となる為に不動産の所有権移転登記の際の登録免許税が通常の「相続」に比べて5倍になること、また相続税自体も2割加算になることから、他の方法を検討することにしました。Aさんが亡くなった際にお母様に相続放棄をしてもらうという方法も検討しました。お母様が相続放棄をされると相続人は弟さんとなります。ただ、この方法でも相続税が2割加算になり、税負担はかなりのものになりそうです。
最終的にたどり着いたのが、弟さん夫婦とAさんとの間で養子縁組をするということでした。この方法ですと、弟さん夫婦お2人共がAさんの子供になる為、相続税の基礎控除額を増やすことが出来、かつ2割加算もないので、税負担を軽くすることが出来ます。ただ、養子縁組をすると戸籍の変動が生じます。それでも、Aさんと同じ氏である為、日常生活には支障が生じませんでした。Aさんが亡くなって2年が経ちますが、現在、お母様と弟さん夫婦で仲良く暮らしておられます。

ポイント

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●養子縁組
被相続人に子供がいれば、その子供が相続人になります。一般的に「養子」といわれる普通養子は、養子縁組届を役所に提出することによって、法律上の血縁関係をもち、実子と同様に親子関係となります。よって、相続での取り扱いも実子と同じになりますので、相続権や遺留分減殺請求権が発生します。

●節税のための養子縁組
相続税の計算をする際の基礎控除額は「3000万円+600万円×法定相続人の数」で算出します。相続人の数が増えれば、その分基礎控除額が増えるため、養子縁組は従前から節税対策の一つとして挙げられてきました。平成27年の相続税法改正で相続税の課税対象が一部の富裕層に留まらなくなってきたこともあって養子縁組制度への関心が高まるなか、平成29年1月31日、最高裁は「相続税の節税の動機と縁組をする意思とは、併存し得るものである」とし、「専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても、直ちに当該養子縁組について民法802条1号にいう『当事者間に縁組をする意思がないとき』に当たるとすることはできない。」と判示し、今まで下級審で判断が分かれていた節税目的の養子縁組について最高裁として初めて判断を下しました。注意すべきリスクや制限はありますが、今回の最高裁判決が出たことにより、養子縁組を考慮するケースはより一層増えるものと思われます。

                               

事例発行元:相続手続支援センター事例研究会
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