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2018年5月号 36協定の留意点について

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<ある会社の事例>

ニュース等で話題になっている“36協定違反”とはどういうことでしょう?また、弊社の36協定が適正なものとなっているか確認をしたいと思っています。

36協定は法定労働時間(休日)を超えて労働をさせても協定の範囲内であれば、労働基準法(以下「労基法」)違反に問われないという効果を持ち、事前の労使協定、労働基準監督署への届出を必要とします。協定が適正な形で締結されていない場合や、協定で定めた内容を超えた時間外労働は36協定違反(=労基法違反)となります。

【36協定届とは】
 法律上労働時間の長さは原則週40時間以内、1日8時間以内に制限され、休日については、毎週少なくても1回あるいは4週間を通じて4日以上の休日を与えなければならないとされています。36協定は、この法定労働時間(休日)を超えて労働させても協定の範囲内であれば、労基法違反に問われないという効果を持ちます。事前の労使協定、届出が必要となりますが、この効力は労働基準監督署へ届出ることにより発生します。

※36協定は、正式には「時間外・休日労働に関する協定届」といいます。
  労働基準法第36条が根拠になっていることから、一般的に「36(サブロク)協定」という名称で呼ばれています。

◆延長時間の限度

 36協定では1日及び1日を超える一定期間について延長できる時間を定めます。一定期間ごと、時間外労働させることができる上限には次のとおり制限があります。(1年単位変形労働時間制は限度時間が異なります)

期間 1週間 2週間 4週間 1か月 2か月 3か月 1年間
限度時間 15時間 27時間 43時間 45時間 81時間 120時間 360時

※限度時間は期間が長くなるにつれ時間数が逓減します。1年間≠540H(45H×12か月) 1年間=360H
※限度時間には、法定休日は含みません。

◆特別条項

繁忙期等に、限度時間を超える時間外労働が見込まれる場合は、特別条項付きの協定を締結することにより上記の限度時間を超える時間とすることが可能です。特別条項は臨時的事情がある場合に限られ、次のポイントを抑える必要があります。
①年6回まで
②臨時的事情を具体的に定める
③労働時間をできる限り短くするように努める
④限度時間超の割増賃金の率は25%超とするように努める

◆労使協定における労働者の過半数代表者選出

 労使協定を締結するにあたり、労働者の過半数代表者の選出方法が適正でない場合、届出た36協定は、
   無効となります。 抑えるべきポイントは、次のとおりです。
 ①管理監督者でないこと

 労働条件の決定や労務管理について経営者と一体的な立場にある人は労働者代表にはなれません。

 ②すべての労働者を対象としていること

 正社員だけでなく、パートやアルバイトも対象としたうえでの過半数代表とならなければなりません。

 ③民主的な手続きがとられていること

 投票、挙手、労働者による話合い等の民主的な手続きが必要です。使用者が指名する等は認められません。

まずは36協定が適正に運用されているか確認しましょう。また、現在政府が進めている働き方改革による時間外労働の規制厳格化への動向も注視していきましょう。具体的には、限度時間違反企業への罰則や、特別条項による時間外労働時間の上限規制を設けること等を目指しています。

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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