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2017年 3月号 長時間労働に対する労働基準監督署の監督指導について

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<ある会社の事例>

 「働き方改革」としての長時間労働の是正や、労働基準監督署による強制捜査などのニュースをよく見かけます。弊社でも残業時間の縮減に向けて取り組んでいるところですが、昨今の労働行政の動きを踏まえたアドバイスをお願いできますか。

 平成27年4月、東京と大阪にブラック企業撲滅のための「過重労働撲滅対策班」(かとく)が新設され、平成28年4月には残業80時間超の企業の監督体制の強化が発表されました。
   平成28年度、東京労働局の労働基準分野における重点対策でも、長時間労働に対する監督が強化され、重点的な監督指導が実施されています。適正な労働時間管理は今後より一層重要となります。

長時間労働に対する行政の対応

【2015年7月】靴の小売店チェーン運営会社 役員を書類送検
複数の店舗で、36協定で定めた時間外労働の上限を超えて月100時間前後の残業をさせた疑い。これまで、行政が指導を行ってきたが十分な改善が見られず、特別対策班(かとく)が、役員を書類送検。

【2016年1月】大手ディスカウントストア 法人及び役員を書類送検
36協定で定めた時間外労働の上限を超え、3ヶ月で最長約400時間の時間外労働を行わせた疑い。2008年以降、41件もの是正勧告を受けながら、改善されなかったため、“かとく”が送検。

【2016年5月】違法な長時間労働を行った会社の企業名公表
月100時間を超える違法な長時間労働が複数の事業所で行われていたとして、千葉労働局は是正勧告を行うとともに、企業名を公表した。これまでは書類送検等に至った段階で企業名を公表していたが、是正勧告の段階での企業名公表は全国で初めて。

【2016年11月】広告代理店大手 本社と3支社に一斉強制捜査
36協定の上限を超えた違法な長時間の残業をさせていたことに加え、不適切な労務管理が行われていた疑い。近年、複数回にわたる是正勧告が出ていたにも関わらず、改善されていなかったこと、今回の過労自殺以前にも長時間労働による過労自殺があったことを受け、“かとく”が大規模な強制捜査を実施。

労働時間(長時間労働)に関する労務管理の主な確認事項

1.労働時間、休日の規制(労働基準法32条・35条)
 □36協定の締結、届出、周知が行われている
 □時間外労働等は36協定の範囲内である

2.労働時間の適正な把握
 □始業時刻・終業時刻を適切に把握している(端数処理等)
 □労働者の申告した時間と実態的な勤務時間との間に不合理な食い違いがない

3.時間外・休日、深夜労働に対する割増賃金の支払い(労働基準法37条)
 □割増賃金の計算方法は適切である
 □労働時間の記録と割増賃金支払い状況に不合理な食い違いがない
4.長時間労働に対する医師による面接指導(労働安全衛生法66条の8・9)
 □長時間労働者に対する、医師の面接指導、意見聴取等が行われている

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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