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2017年 1月号 従業員が個人型確定拠出年金に加入した場合の会社の対応

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<ある会社の事例>

 弊社では、厚生年金の上乗せである企業年金制度がありません。従業員から個人型拠出年金に加入するため、会社の加入している厚生年金や企業年金制度の有無などについて証明を求められました。
 なぜこのような証明をしなければならないのか、今後、他にも会社として必要な事務手続きがあれば教えてください。

 個人型確定拠出年金の加入要件は、勤務先の企業年金制度の有無などにより、加入の可否や掛金の上限が異なります。そのため、本人が加入申込みをする際に加入資格を確認する意味で、勤務している会社の厚生年金や企業年金等の情報について会社の証明が必要になります。加入時以外にも会社として必要な事務手続き等がありますので、詳細についてご紹介いたします。

●確定拠出年金とは

 確定拠出年金は平成13年から始まった企業年金制度です。老後の資産形成を目的として会社もしくは個人が拠出した金額を加入者の自己責任のもとで運用し、その運用結果に基づいた給付を60歳以降に受取ります。
 制度の種類は大きく分けて2種類「企業型」と「個人型」があります。個人型は、企業型の対象とならない方に対して補完的な選択肢として用意されていました。近年の経済情勢変化の中、個人の自助努力を後押しすることを趣旨として、今年1月に確定拠出年金法が改正され、個人型の加入対象が拡大されました。制度普及のため、個人型確定拠出年金の愛称がiDeCo(イデコ)と決まるなど、これから加入者の増加が見込まれます。また、確定拠出年金として積み立てられた資産は転職などにより、就業状態や雇用形態が変わっても持ち運ぶことが可能なため、転職者からの問合わせも想定されます。

●従業員が個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入した場合に会社が行う事務手続き等

・第3号被保険者(専業主婦(夫)等)の加入について             

今回の法改正により国民年金第3号被保険者もiDeCoに加入し、掛け金を拠出できるようになりました。この場合に会社として注意すべきことは、年末調整の際の所得控除ですiDeCoの掛金は加入者本人のみ所得控除の対象とすることができます。掛金の払込を行ったのが従業員との理由で配偶者の控除証明書が提出された際に誤って控除の対象とすることのないように気を付けましょう

●企業年金制度がある会社でもiDeCo加入が可能に

従来の法律では、会社に企業型確定拠出年金制度がある場合には、個人型確定拠出年金に加入することができませんでした。今回の法改正により、会社が拠出する掛金の上限が3.5万円かつiDeCoに同時加入できる旨を規約に規程することにより、従業員がiDeCoに加入できるようになりました。会社がマッチング拠出(※)を行っている場合は、iDeCoの加入は出来ません。また、厚生年金基金がある会社でも新たにiDeCo加入が可能となりました。

(※)マッチング拠出とは、事業主掛金の範囲内で従業員が掛け金を拠出する制度のこと。

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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