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2016年 5月号 マイナンバーの提供を拒否されてしまった!
マイナンバーの提供を拒否されてしまった!

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<ある会社の事例>

 今年からマイナンバー制度が始まったことに伴い、弊社でも社員に利用目的を説明し、マイナンバーの収集を始めています。収集を進めていく中で、ほとんどの社員からマイナンバーを収集し終えたのですが、数名だけマイナンバーを提供を拒否する社員がいます。社員がマイナンバーの提供を拒否した場合、会社としてどのような対応をすれば良いのでしょうか。

 社会保障や税の決められた書類にマイナンバーを記載することは、会社の義務として法令で定められています。もし社員にマイナンバーの提供を拒まれても、まずは、会社には記載する義務があることを社員に伝え、提供を求める必要があります。それでも提供を拒否された場合は、提供を求めた経過等を記録・保存し、単なる義務違反ではないことを明確にしておきましょう。

マイナンバー(個人番号)制度とは

 マイナンバーは日本国内の全住民に通知される12桁の番号です。マイナンバーは国の行政機関などにおいて、税、社会保障、災害対策の分野で利用されます。これにより、行政事務が効率化され、行政サービスの不正受給の防止や、行政手続きの簡素化が可能になります。社会保障や税の決められた書類に社員のマイナンバーを記載することは会社の義務として法令で定められています。このため、会社は社員からマイナンバーを取得、保管し、必要がなくなったら廃棄をしなければならず、さらにこれらの過程で、適切な安全管理措置をとることが求められます。

マイナンバーの収集方法

 会社が社員からマイナンバーを収集するためには、社員に対し、マイナンバーを社会保障、税の法令で定められた目的で使用することを明示する必要があり、そこで明示した目的以外にはマイナンバーを使用することはできません。さらに、マイナンバーを社員から取得する際には、他人のなりすまし等を防止するため、運転免許証等で身分確認をし、マイナンバー通知カードのコピー等で番号確認をするといった厳格な本人確認を行います。本人確認を行う際に、入社時に運転免許証等で同等の身分確認をしている場合は、マイナンバー収集時の身分確認を省略することが出来ます。なお、社員が扶養親族のマイナンバーを記載した書類を会社に提出する場合、社員自身が扶養親族分の本人確認を行います。
 また、収集したマイナンバーに誤りがあった場合の罰則規定はありませんが、社員からマイナンバーの提供を受けるときは番号確認が義務付けられていることもあり、番号を誤って記載しないように注意が必要です。

マイナンバーの提供を拒否されてしまったら

 会社がマイナンバーを社員から収集する際、中にはマイナンバー制度への不信感等の理由でマイナンバーの提供を拒む社員も出てくるかもしれません。確かに会社には必要書類にマイナンバーを記載する義務はありますが、社員が会社にマイナンバーを提供することまでは義務付けられていません。しかしながら、会社は社員からマイナンバーを収集し、必要書類に記載する必要があるため、提供を拒む社員には、会社としての書類記載義務を伝え、提供を求めることが必要です。それでも提供に応じない場合は、提供を求めた経過等を記録・保存し、単なる義務違反ではないことを明確にしておきましょう。税務署等の行政機関ではマイナンバーの記載が無いことをもって書類を受理しないということはありませんが、会社が社員のマイナンバーを適切に管理する上でも、会社がマイナンバーを収集する過程は記録しておくことが重要です。

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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