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2015年 12月号 フレックスタイム制導入の注意点
フレックスタイム制導入の注意点

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<ある会社の事例>

 当社の営業部はお取引先の予定に合わせることも多く、所定時間外に営業活動をすることもしばしばあるため、その度に時間外手当が発生しており、余計な人件費がかかっています。
 そこで、フレックスタイム制を導入しようと考えているのですが、制度概要や、導入する上での注意点等を教えて頂けませんでしょうか。

 フレックスタイム制とは 、1カ月以内の一定の期間の総労働時間の範囲で始業時間と終業時間を従業員が自由に決め、効率的に働くことができる制度で、導入には就業規則の変更と、労使協定での必要事項の締結が必要です。また、会社は労働時間の管理をしなければならず、法定外労働や深夜・休日労働に対しては、割増賃金を支払う必要があることに注意が必要です。

フレックスタイム制とは?

 フレックスタイム制とは 、1日の労働時間の長さを固定的に定めず、1カ月以内の一定の期間の総労働時間を定めておき、従業員はその総労働時間の範囲で始業時間と終業時間を自由に決め、効率的に働くことができる制度です。
 この制度では、1日のうちに全員が必ず就業しなければならない時間帯(コアタイム)と、選択により労働することができる時間帯(フレキシブルタイム)を定めることができます。これ以外に使用者が始業・終業の時刻を制限することは原則として認められません。そのため、業務上の必要があるからという理由では、特定の時刻に出社するよう業務命令を出すことが出来ないことに注意が必要です。

導入要件と注意点

 フレックスタイム制の実施にあたっては、まず就業規則において始業・就業の時刻を労働者の自主的な決定に委ねる旨を定めることが必要です。さらに労使協定により、以下の事項について定めなければなりません。
 1.対象となる労働者の範囲
  ⇒全従業員や部署やグループごとなど、明確に範囲を決定する必要があります。
 2.清算期間と起算日
  ⇒フレックスタイム制の区切りの期間のことで、1ヶ月以内で定め、起算日を明確にします。
 3.清算期間における総労働時間
  ⇒清算期間を平均して、1週間の労働時間が40時間以内になるように定めます。
   (計算式)清算期間の日数÷7日×1週間の法定労働時間(通常は40時間)
 4.標準となる1日の労働時間
  ⇒労働者が有給を取得した際に、何時間労働したものとして取扱うかを定めます。
 5.コアタイムを定める場合には、その時間帯の開始及び終了の時刻
  ⇒必ず働かないといけない時間帯のことです。
 6.フレキシブルタイムに制限を設ける場合には、その時間帯の開始および終了の時刻
  ⇒労働者が選択により労働できる時間帯のことです。
 フレックスタイム制で気をつける点は、始業・就業時刻を労働者にゆだねているものの、会社は労働時間を管理し、深夜・休日労働に対しては割増賃金が発生するということです。また、実際に労働した時間が、清算期間における総労働時間として定められた時間を超過した場合は、当月の賃金支払い時に時間外労働割増賃金を含めた清算が必要になることにも注意が必要です。

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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