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2014年 10月号 最低賃金の対象となる賃金とは?
最低賃金の対象となる賃金とは?

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<ある会社の事例>

 弊社では給与規程を見直す一環として、社員1ヵ月の一定時間までの残業は、残業時間にかかわらず固定額のみなし残業手当を支給しようとしております。
 もし、このみなし残業手当を導入する場合、毎年改定される最低賃金と比較する際に、基本給とみなし残業手当を合わせた賃金を基準に比較をしても良いのでしょうか。

 みなし残業手当を最低賃金の対象となる賃金に含めることはできません。最低賃金の対象となるのは毎月支払われる基本的な賃金ですので、残業手当等を除いた基本部分の賃金と比較します。
事例のケースは、毎月固定で支給するみなし残業手当を除いた基本部分の賃金と、最低賃金を比較する必要があります。

最低賃金制度とは

 最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低額を決め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならない制度です。
 最低賃金には、各都道府県ごとに定められた「地域別最低賃金」と、特定の産業に従事する労働者に定められた「特定(産業別)最低賃金」の2種類あり、両方の最低賃金が適用される場合は高い方が基準となります。地域別最低賃金は毎年10月に改定され、平成26年度の地域別最低賃金は、全国加重平均で昨年度より16円高い780円となっております。

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最低賃金の対象となる賃金と計算方法

 労働者に支払われる賃金のうち、最低賃金の対象となるのは毎月支払われる基本的な賃金です。最低賃金を計算する場合には、実際に支払われる賃金から以下の賃金を除外したものが対象になります。

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 また支払われる賃金が最低賃金額以上になっているかどうかを調べるには、上記の最低賃金の対象となる賃金額と、適用される最低賃金額を以下の方法で比較します。
  ・時給の場合  時間給≧最低賃金額(時間額)
  ・日給の場合  日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間給)
  ・月給の場合  (月給×12ヵ月)÷年間所定労働時間≧最低賃金額(時間給)

 最低賃金は毎年改定されます。事例のように、残業代手当等を除いた基本部分の賃金で比較すると、最低賃金を下回ってしまう場合もありますので注意が必要です。

派遣社員の最低賃金はどうなるか

 地域別最低賃金は各都道府県内の事業場で働く労働者に適用されます。では派遣労働者で、派遣先と派遣元の事業場の都道府県が異なる場合では最低賃金の取り扱いはどのようになるのでしょうか。
 派遣労働者の地域別最低賃金は派遣先事業場所在地の都道府県のものが適用されます。例えば神奈川県の派遣会社から東京都の事業場に労働者を派遣する場合は、東京都の地域別最低賃金が適用されることになります。
 また、派遣先の事業場に特定(産業別)最低賃金が適用されている場合は、派遣先事業場の地域別最低賃金と特定(産業別)最低賃金の高い方が基準となります。

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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