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2014年 6月号 募集・採用時に禁止されている間接差別とは?
募集・採用時に禁止されている間接差別とは?

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<ある会社の事例>

 A社は創業30年、従業員約100人の広告代理店です。創業から現在までは東京にある本社のみで業務を行っており、支店展開等の計画は今のところありませんが、創業当初から総合職の新規採用に関しては、全国転勤が可能であることを要件として募集をしています。このような募集要件を掲げて採用を行うことに法的な問題はあるのでしょうか。

 男女雇用機会均等法では、コース別雇用管理における「総合職」の募集または採用に当たって、合理的な理由がなく転勤要件を設けることは「間接差別」として禁止されています。事例の会社においては、長期間にわたって転勤の実態がないにもかかわらず、全国転勤ができることを募集要件にしているため、間接差別に該当し男女雇用機会均等法違反となる可能性があります。

男女雇用機会均等法とは

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 近年、女性の就業意識の高まりなどを背景に女性労働者が増加しています。総務省の労働力調査によると、2013年平均で15歳~64歳女性の就業率は62.4%と前年に比べ1.7ポイント上昇し、過去最高の比率となっております。
 男女雇用機会均等法は、職場における男女の均等取り扱いを規定し、女性が差別を受けずに、家庭と仕事が両立できるよう作られた法律で、1986年4月に施行されてから改正を重ね現在に至っております。具体的には、事業主は男女労働者を、募集・採用、昇進等において性別を理由に差別することや、婚姻・妊娠・出産を理由として女性労働者に不利益な取り扱いをすることを禁止しています。また、事業主は職場におけるセクシャルハラスメントをなくすため、雇用管理上必要な対策をとらなければならないとも規定されております。
 男女雇用機会均等法に違反した場合は、国から雇用管理を是正するよう指導され、是正されない場合は企業名公表の対象となる場合があります。

男女雇用機会均等法における間接差別とは

 募集・採用や昇進等の場面において、会社は性別を理由に差別することのみを注意すれば良いわけではありません。男女雇用機会均等法では、たとえ性別以外の要件でも、業務上必要な筋力以上の筋力を求めることや、不合理な転勤要件などで、労働者の募集・採用、昇進等に差を付ける「間接差別」を禁止しています。
 厚生労働省令では以下の3つのケースが間接差別にあたり禁止されていますが、これ以外にも間接差別に該当する可能性のあるケースは、裁判において違法と判断される場合があります。

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 長年会社の慣例として行われている採用や昇進の基準が、実は男女雇用機会均等法に違反しているということもありますので、この機会に一度会社内の基準をご確認されてみてはいかがでしょうか。

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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