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2014年 4月号 残業代を払っていても法律違反になる!?
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<ある会社の事例>

 A社は去年設立したばかりの会社で、今までは社長が一人で業務を行っていましたが、この度従業員を雇うことになりました。業務の繁閑により少なからず時間外労働が発生する見込みなので、雇用契約書には「残業有り」と記載し、法定どおりの時間外手当も支払う予定です。この場合でも従業員に残業をさせることは法的に問題があるのでしょうか。

 従業員に時間外労働や休日労働を命令するためには、従業員代表との協定書(36協定)を管轄の労働基準監督署に提出しなければなりません。労働基準法では原則として1日8時間、週40時間を超えて時間外労働を行わせることを禁止しており、36協定の届出がない場合は、例え残業代を支払っていたとしても罰則の対象になります。

36協定(時間外労働・休日労働に関する協定届)とは

 時間外手当の有無にかかわらず、労働基準法32条では、原則1日8時間、1週40時間を超えて働かせてはならないと定めています(違反した場合は6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)。しかしながら、これでは急な受注等に対応できず、従業員に時間外労働をしてもらわなければならないことも多々発生いたします。
 そこで従業員の過半数代表者と36協定を締結し、労働基準監督への届出によって、その協定範囲内であれば時間外労働や休日労働をさせても法律違反とはならないようにすることができます。

必要な協定項目と延長限度時間

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 では具体的にはどのような項目を定めればよいのでしょうか。36協定では(1)時間外労働・休日労働が必要な具体的理由、(2)業務の種類、(3)労働者の数、(4)1日および1日を超える一定の期間において延長することができる時間または労働させることができる休日、(5)有効期間(1年以内)、の規定が必要です。
 また、時間外労働が出来る限度時間ですが、1日を超える一定期間においては、各期間で時間外労働の限度時間が決められており、原則はこの限度時間内で協定を定めなければなりません(右図参照)。

特別条項付き協定について

 そこで通常の36協定に特別条項を加え別段の定めをすることで、その範囲内で限度時間を超えて時間外労働をさせることができます。具体的には(1)限度時間を超えて労働させる必要のある特別な事情(臨時的なものに限る。(2)特別延長の手続(協議、通知等)(3)特別延長時間(制限はないが配慮は必要。)(4)特別延長の回数(1年のうち半分以下にすること。)(5)45時間まで、45時間超60時間まで、60時間超についての各割増賃金率、の規定が必要になります。
 また、特別条項付き協定に限らず、36協定は労基署への届出日以降にはじめて有効になりますので、ご注意下さい。

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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