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2014年 2月号 パート社員の無期労働契約転換とは?
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<ある会社の事例>

 A社はB市内に店舗を展開するスーパーマーケットチェーンで、約100名の従業員を雇用しており、そのうち約70名がパート社員です。A社ではパート社員の定着率が高く、長年有期労働契約を更新している社員も多く在籍しているのですが、これらのパート社員は今後も有期契約を更新し続けることはできるのでしょうか。

 通算契約期間が5年を超えたパート社員からの申込みがあれば、自動的に無期契約となり有期契約を更新をすることは出来ません。労働契約法では、有期契約が繰り返し更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されるという労働契約法のルールがあるためです。

労働契約法とは

 わが国の労働関係を取り巻く状況をみると、就業形態が多様化し、就業者に占める非正規労働者の割合は1/3を超えています。また労使間のトラブルや訴訟が急激に増加し、今では労働紛争は年間100万件を超えている状況です。このような中、平成20年3月に労働契約法が施行され、労働契約に関する共通ルールや判例法理の体系化、労働契約の締結・変更・終了、有期労働契約等の基本的事項が定められました。

無期労働契約の転換

 平成25年4月に施行された改正労働契約法では、「同一の使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えて繰り返し更新された場合は、労働者の申し込みにより無期労働契約に転換する」というルールが追加されました。これにより平成25年4月1日以後に開始する有期労働契約から起算して、5年を超えて契約を更新したパート社員が無期雇用への転換を申し込めば、会社の意思にかかわらず申し込みを承諾したものとみなされ、申し込み時の有期契約が終了した翌日から無期労働契約に転換されます。【下図参照】

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会社の対応策

 では、この無期労働契約への転換制度に対して、会社はどのような対応策をとれば良いのでしょうか。
 まず、無期労働契約社員は正社員ではありませんので、転換後の労働条件は、別段の定めがない限り直前の有期労働契約と同一になります。この際、定年など有期労働契約時には通常適用されない労働条件に関しては、就業規則や個々の労働契約により、その内容を明確化しておくことが必要です。
 また、この制度には契約と契約の間に一定の空白期間があれば、それぞれの契約期間を通算しない規定(クーリング)があります。クーリングには、通算契約期間が1年以上で6ヶ月の空白期間が必要で、1年未満の場合はその期間によって必要な空白期間も異なります。あるいは通算契約期間の上限を5年以内にした有期労働契約を結ぶ方法もあります。
 会社が有期契約社員をどのように考えているかによって、無期労働契約転換制度に対する取り組み方も様々ですので、まずは貴社が今後有期契約社員をどのように活用していくのかをご検討されることをお勧めいたします。

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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